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琥珀
51
682
#からぴちBL
りと。@就寝中
2,226
第11話「今夜は、僕のところに」
――その日の撮影終わり。
ya「……疲れた」
荷物をまとめながら、隣を見る。
なおきりさんはいつも通りだった。
穏やかで。
余裕があって。
何を考えているのか分からない笑顔。
でも。
ya「……なおきりさん」
no「はい?」
ya「今日、なんか機嫌いい?」
no「そう見えます?」
ya「うん」
no「ゆあんくんと一緒にいられたので」
ya「……」
まただ。
こういうことを。
この人は平然と言う。
ya「……そういうの、急に言うのやめて」
no「どうしてですか?」
ya「……恥ずかしいから」
no「ふふ。可愛いですね」
ya「……なおきりさん」
no「はい?」
ya「俺、Domなんだけど」
no「知っていますよ?」
ya「……」
no「でも、恋人同士なら関係ないでしょう?」
ya「……ほんと、ずるい」
no「褒め言葉として受け取っておきます」
――帰り道。
いつものように二人で歩く。
なおきりさんは。
さっきから妙に機嫌がいい。
ya「……何か企んでる?」
no「どうしてそう思うんですか?」
ya「なおきりさんが楽しそうだから」
no「正解です」
ya「……やっぱり」
no「今夜、予定ありますか?」
ya「ないけど」
no「では」
少しだけこちらに近づいて。
no「僕の部屋に来てください」
ya「……また?」
no「はい」
ya「何するの?」
no「秘密です」
ya「……教えてよ」
no「嫌です」
ya「……」
no「来てくれますか?」
ya「……行く」
no「よかった」
その笑顔。
完全に。
俺が断れないって分かってる顔だ。
――マンション。
エレベーターを降りる。
部屋の前まで来ると。
なおきりさんが先に鍵を開ける。
no「どうぞ」
ya「……お邪魔します」
部屋に入る。
ドアが閉まる。
ya「それで?」
no「何がですか?」
ya「今日、俺を呼んだ理由」
no「……」
なおきりさんが振り返る。
その顔から。
いつもの笑顔が少しだけ消える。
no「今日は、少しだけSubとして甘えたい気分なんです」
ya「……」
ya「それなら、ちゃんと言って」
no「はい」
なおきりさんが近づく。
そして。
ya「……?」
no「でも」
ya「ん?」
no「今日は僕がゆあんくんを困らせたい気分でもあります」
ya「……は?」
no「ふふ」
ya「ちょっと待って」
no「どうしました?」
ya「俺、Domなんだけど」
no「知っていますよ」
ya「なのに何で俺が振り回されてるの?」
no「僕がなおきりだからじゃないですか?」
ya「……それ答えになってない」
no「でも、嫌じゃないでしょう?」
ya「……」
答えられない。
なおきりさんが一歩近づく。
no「ね?」
ya「……嫌じゃない」
no「よかった」
ya「……ほんと、敵わない」
no「僕はSubですよ?」
ya「それとこれとは別だろ」
no「そうですね」
なおきりさんが笑う。
そのまま。
ゆっくり手を差し出してくる。
no「では、今夜は少しだけ」
ya「……何?」
no「僕のわがままを聞いてください」
ya「……どんな?」
no「今夜、僕と一緒にいてください」
ya「……」
no「朝まで」
その一言に。
胸が跳ねる。
ya「……なおきりさん」
no「はい?」
ya「それ……俺を誘ってる?」
no「そうですよ」
ya「……」
no「嫌ですか?」
ya「……嫌じゃない」
no「なら、決まりですね」
ya「……ほんと勝手」
no「今さらですよ」
ya「……そうだけど」
no「それに」
なおきりさんが少しだけ顔を近づける。
no「ゆあんくんが僕のことを放っておけないの、知っていますから」
ya「……っ」
no「だから、今夜は僕のところにいてください」
ya「……分かった」
no「いい子ですね」
ya「……その言い方、反則」
no「ふふ」
――その夜。
二人きりの部屋で。
なおきりさんはいつもより少し甘く。
それでも最後まで主導権を手放さなかった。
そして。
ゆあんはまた思った。
Domなのに。
どうしてこの人には、こんなに弱いんだろう、と。
――翌朝。
ya「……」
目を覚ます。
隣を見る。
なおきりさんはまだ眠っている。
ya「……」
昨日のことを思い出して。
顔が熱くなる。
ya「……ほんと、振り回された」
すると。
no「……聞こえてますよ」
ya「…………起きてたの?」
no「今、起きました」
ya「……最悪」
no「ふふ」
なおきりさんが。
眠そうに目を細める。
そして。
何でもないようにこちらへ寄る。
no「おはようございます、ゆあんくん」
ya「……おはよ」
no「昨日はありがとうございました」
ya「……俺のほうこそ」
no「楽しかったです」
ya「……」
no「ゆあんくんは?」
ya「……楽しかった」
no「ならよかった」
なおきりさんが笑う。
そのまま。
ゆあんの手を取る。
no「でも」
ya「ん?」
no「また、僕から誘ってもいいですか?」
ya「……」
no「嫌ですか?」
ya「……嫌じゃない」
no「よかった」
ya「……でも」
no「はい?」
ya「次は、俺がDomらしくするから」
なおきりさんが。
一瞬だけ目を丸くする。
そして。
楽しそうに笑う。
no「……楽しみにしています」
ya「……その顔、絶対楽しんでるだろ」
no「もちろん」
ya「……ほんと敵わない」
no「でも」
なおきりさんが。
指を絡める。
no「僕は、そんなゆあんくんが好きですよ」
ya「……」
その言葉に。
また何も言えなくなる。
DomとSub。
恋人同士。
そして。
どちらが主導権を握るのかさえ、二人の間では簡単には決まらない。
それが。
この二人の関係だった。
――第11話 END
ぁえ?ん?♡がちですか(?)
え、めっちゃ嬉しいです🥺
みなさんお忙しい中私の作品見ていただいて、しかも♡までくれるとかサイコーすぎますよ!!
がち感謝感謝です!
夜のことは番外編part2で書きます!
(多分)
これからも応援よろしくお願いします🥺
Next♡45
コメント
3件
見 る の 遅 く な っ て し ま い ‥ す み ま せ ん ッッ , ! 🙇💦 い や 、 尊 す ぎ ま す ね ッ !?!?" ‥ 👊💞 ま じ ‥ noya も ‥ 良 い な ぁ ‥ 🤤💕 , 番 外 編 も ‥ 楽 し み で す ね ぇ ‥、!! ✨ 参 加 ‥ あ り が と う ご ざ い ま す っ !! ‥ 🙌💘"
いやもう、なおきりさんの「Subとして甘えたい」って言いながら一切主導権渡さないスタイル、めっちゃ好きです…。ゆあんが「Domなんだけど!」って抗議するほど振り回されてるの、逆に尊い。朝の「聞こえてますよ」からの絡みも含めて、二人の距離が確実に縮まってるのが伝わってきて最高でした。次回も楽しみにしてます!