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#BL
kaede🍁
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おその★
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篝火

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「……照。」
深澤が小さく呼ぶ。
「ん?」
「隣、もう少し寄ってもいい?」
岩本は少し驚いたような顔をしたあと、優しく笑った。
「聞かなくてもいいのに。」
「いや。」
深澤は照れ笑いを浮かべる。
「今日はちゃんと確認したい。」
「一からやり直すって決めたから。」
岩本は静かに頷いた。
「もちろん。」
その返事を聞いて、深澤は少しだけ距離を縮めた。
肩がそっと触れる。
それだけなのに、胸が少し高鳴る。
「……落ち着く。」
深澤が呟くと、岩本も小さく笑った。
「俺も。」
しばらく無言の時間が続く。
その沈黙を破ったのは岩本だった。
「あの日、本当に怖かった。」
深澤が顔を向ける。
「翔太から『事故にあった』って連絡が来た時。」
「頭の中が真っ白になった。」
「あの三十分。」
「人生で一番長かったかもしれない。」
岩本は自分の手を見つめる。
「もう二度と会えなかったらどうしようって。」
「そればっかり考えてた。」
深澤はゆっくりと岩本の手に自分の手を重ねた。
「ごめん。」
「ううん。」
岩本は首を横に振る。
「こうして隣にいてくれる。」
「それだけで十分。」
深澤は少し目を潤ませながら笑う。
「照って。」
「昔からそういうこと、全然言わないよね。」
「今日はいっぱい言う。」
「え?」
「今まで言わなかった分。」
岩本は少し照れながら続けた。
「家に帰ってきてくれて嬉しい。」
「ただいまって言ってくれて嬉しかった。」
「また一緒にご飯食べられるのも嬉しい。」
一つ一つの言葉は短い。
けれど、どれも飾らない本音だった。
深澤は思わず笑う。
「今日の照。」
「素直だね。」
「ふっかも。」
「え?」
「昔より素直。」
二人は顔を見合わせる。
「……変わったな。」
深澤がそう言うと、岩本は静かに頷いた。
「変わった。」
「でも。」
「悪い変化じゃない。」
深澤も微笑む。
「うん。」
「俺もそう思う。」
「……照。」
「なあに?」
「おなかすいたー。」
二人は数秒見つめ合い、同時に吹き出した。
「さっきちゃんと食べたのに。」
深澤が照れ笑いを浮かべる。
岩本は立ち上がった。
「夜食、作るよ。」
「え?」
「舘さんほどじゃないけど。」
「簡単なものなら。」
深澤は嬉しそうに笑った。
「じゃあ手伝う。」
「今日は座ってて。」
「退院初日なんだから。」
「でも。」
「それに。」
岩本は優しく笑う。
「明日からは、一緒に作ればいい。」
その一言に、深澤はゆっくり頷いた。
「……うん。」
「明日から。」
「一緒に。」
岩本はキッチンへ向かう。
その後ろ姿を見ながら、深澤は胸の奥が温かくなるのを感じていた。
劇的に何かが変わったわけではない。
それでも今日から始まる毎日は、きっと以前とは少し違う。
恋人として。
家族のような存在として。
そして何より、お互いを大切に想う二人として。
ゆっくりと新しい日常を積み重ねていこう。
深澤はそう静かに心に誓った。
コメント
2件

静かにゆっくり1からやり直し もう片方は押さえて押さえてプラネタリウムに その後の暴走が…🥰
「おなかすいたー」で吹いたわ(笑)いやでもめっちゃ良かった。事故で離れた時間があって、それでも「明日から一緒に作ればいい」って言える岩本の優しさが刺さる。深澤が照れながらもちゃんと距離詰めて「落ち着く」って言うのも、感慨深いなあって。キャラの関係性がじんわり積み上がってる感じがたまらん。温かい話だった。