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腐向けHQ

及侑

及川徹×宮侑


なぜか仲のいい飛雄と侑


岩ちゃんと飛雄がでてきますが、及侑以外のCPは意識してないのでそう言ったコメントはやめてください。


及→影? な描写が少しだけありますが意識しなくても大丈夫です




※本作品とお名前をお借りしている作品との関係は一切ございません。



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宮(侑)side



「あ…飛雄くん、あの人って飛雄くんの話にたまに出てくる人?」

ある日、稲荷崎高校も烏野高校も試合のために東京に来て、飛雄くんと街中を歩いていた。

兵庫出身な俺にとって、東京は久しぶりだった。

このあいだ話したときに出てきたような…それから気になって一度調べたような気がする人を見つけて、そう彼に言った。

「あ、そうっす、あれは及川さんっす」

そのあとに、隣のとげとげの目つき悪い人は岩泉さんです、と付け足された。


「へー、飛雄くんの知り合いってことはバレーしとる人なん?強い?」

そう言うと、飛雄くんはおもちゃを目の前にした子供のようなキラキラとした目になった。

「めっちゃ強ぇっす」

「中学のときベストセッター賞とってるし、それに、及川さんよりすげぇって思ってるやつ今のところいません」

それから、少し表情を曇らせてそう言った。

「へぇ…飛雄くんが言うんやからすごい人なんやなぁ」

「…?…よくわかんねぇですけど、及川さんはすごい人です」


感心していると、そのオイカワサンとイワイズミサンがこちらに…というか飛雄くんに気づいて近づいてきた。

「トビオちゃ~ん、久しぶり~元気にしてた~?」

「うっす、及川さん岩泉さんお久しぶりっす」

「おう、久しぶり」

「まーたおっきくなってる、くそ生意気~」

そういえば中学一緒とか言っとったしイワイズミサンって人も同じなんかな、なんて考えながらその会話を眺めていた。

また、気まずいというのもあって、近くにあった店に置いてあったきつねのキーホルダーをみて、サムとか稲荷崎のみんなに合いそうやな~、なんて考えていた。


…というのは全くの嘘である。

キーホルダーを眺めていたのは本当だが、実はオイカワサンの顔がドストライクすぎて悶えていた。

しかもその顔で性格悪いとか、性癖の擬人化か。

「宮さん、大丈夫っすか?」

「あ、うん、大丈夫やで」

「ならよかったっす」

そう会話を交わすと、もう話すことがなくなってしまったのか、静かになってしまった。


でも、そうなったのは一瞬で、オイカワサンが口を開いた。

「えーっと…あ、そうだ!宮侑だ!」

「おぉ、本物か、すげぇな」

うわ、すごい、ごついなぁこの人


「えっと、オイカワサン?でしたっけ、飛雄くんから色々聞いてますよ」

俺がそう言うと、オイカワサンはふにゃりと笑った。

顔がもともと整っているからか、笑顔もかわいらしいなと思った。

「え、そうなの!?も~、トビオちゃんったら及川さんのこと大好きじゃ~ん!」

「いや、別に好きではないです」

「はぁ~!?ふざけんなこのくそがき!」

もしかして、この人飛雄くんの方が好きなんかな、とか考えながらなぜだか悲しい気持ちになった。


「…あ、飛雄くん、俺この辺見とくからオイカワサンたちと喋っといてええよ」

俺が久しぶり…かはわからないが、再会を邪魔してはいけないと思い、そう言い放った。

オイカワサンは、今後かげで応援することにしよう。

「え、でも、」

戸惑うのも無理はない、急だったし。

オイカワサンとイワイズミサンも、顔を見合わせている。


「…んー、じゃあ、及川さんが案内してあげる!岩ちゃんトビオのことよろしくねー!」

俺の発言で静まったその空間は、オイカワサンの声によって壊された。

「はぁ!?おいクソ川!!!」

イワイズミサンに手を振りながら走っているオイカワサンに、手を引っ張られながら走っている。

「え?オイカワサン?…大丈夫なんですか、!?」

「まっ、大丈夫大丈夫~!!」

笑顔でそう言うオイカワサン。くそ、顔がいい。


「あれはもう…無理ですね、」

「…そうだな、一緒にでもこの辺まわるか?」

「……うっす、」

そんな会話は、俺には聞こえなかった。



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