めっちゃおもんないと思うんで
特に読みたいものがない時にどうぞ………!
読み終わったあと
『つまらない』と思わせる事は出来ます!
僕がリア友のために書いたものです。
これぞミステリの皮を被った三文小説。
死人に朽名し 一度聞いて二度物を言え
死人に口なし、とは
よく言ったものである。
目の前の物言わぬ肉の塊を見下ろし、
死にたがりの女は溜息を吐いた。
「まるで三文小説ね。
何も教えてくれないんですもの。」
朽名燁子は探偵でもなければ
刑事でもない。
異世界に転生したわけでもない。
だが、今まで彼女は
死体というものを見たことがなかったのに
変に落ち着き払っていた。
人の死に微塵も興味がないからである。
逆に、隣に立っていた男は
しゃがみ込むと
げろげろとだらしなく
先程食べた昼飯を
乙女チックな桃色のカーペットに
吐き戻していた。
「あら、龍さん、反芻でもするの?」
健康的ね。と揶揄われた
龍という男は燁子の幼馴染であり、
そして同居人、
ただそれだけの関係であった。
「やぁね、ほんと。」
この女もただ呑気なだけかもしれない。
まぁ、彼女が嫌だとこぼすのも当然だろう。
死体が在ったのは
彼女の部屋だったからである。
冷たく寝そべる肢体はもう
きっと動くことはないだろう。
息があった時は
血色が良かったであろう肌は
雪の様に真っ白に。
ばらばらと黒髪は暴れている。
腹の刺し傷からはどくどくと紅い血が流れ、
まるでそれは美しい薔薇が
咲き乱れるようであった。
こんな現実味のないことが
目の前で起きているというのに
燁子は余裕のない龍に話し掛ける。
「ねぇ、龍さん。」
「……なんです?」
「これって
いくらぐらいかかるんでしょう」
お掃除。とにこにこと訊く。
「なんですか、まずは警察でしょう」
この男、頼りない割に
意外と利己的なのである。
「いやね、
こんなお部屋にお呼びできないわよ」
掃除してからよ。と彼女は言う。
「証拠が消えたらどうするんだ!」
苦労人の悲痛な叫びが家中に響いた。
生理現象とはいえ吐いている時点で
彼も強く言えないはずだが。
コメント
4件
このまま続き書いてくれればすぐにでも読みにいきます!普通に出版されててもおかしくないくらい語彙力の広さが感じられました…おかげで勉強になります…