第8話 探しものは何ですか
〈時空魔法〉検証を何とか乗り切ったかに見えた、理世とジェイド。
検証はまだ続く上、第一王子のラズワルドが次の内容を発表すると宣言されたところで。
「殿下を迎えに行って参ります」
鎧姿の騎士たちの一人が名乗り出ると同時に、手のひらを自分の足元に向けると、突風が吹き上がる。
周りの草や人々の衣服をはためかせた風は、騎士の身体を持ち上げる、王宮の方角へ騎士を運んでいくのだった。
その様子を、理世はジェイドの視線を通して眺めていた。
(わー……この世界の人って、本当に魔法が使えるんだ)
すでに自分でも使っている上、今現在ジェイドの影魔法で作った空間の中にいる理世は、本気で感心していた。
ふと、外の話が理世の耳に入る。
「騎士ともなると、魔法の使い方もスマートね」
「自身しか移動できないとはいえ、あのスピードは有事のときにきっと役立つだろうな」
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