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そして、一度、川を渡って、街っぽい処に出そうな、大通りを渡って、山と山の間の、谷っぽい住宅街を通って。
きれいな新興住宅地の中を歩いているところで、ついに。
「うーん、ちょっと足の裏が、微妙に辛いのだ」
そう亜里砂さんが口に出した。
まずい。
幸いすぐそこに公園があったので、そこのベンチへ。
荷物を取り出して、重そうな魚の味噌漬けタッパー2つを僕のザックに避難。
ついでに、ドリンクを飲んで休憩をする。
「本格的な休憩無しで一気に歩いたしさ。坂も多いし、疲れたのはしょうがない」
「もしもの場合の電車の時間、大丈夫?」
亜里砂さん、ちょっと不安そう。
でも問題はない。
「最悪ここで2時間休憩しても、電車は何とかあります」
これは本当だ。
さすが都会。
蚊よけスプレーを周りに撒いて、3人でベンチ休憩。
ついでだから靴を脱いで、足の裏を揉んでみる。
あ、これいいかも。
「なるほど、足のマッサージなんて、いい感じなのだ」
3人とも、靴を脱いで、思い思いにマッサージ。
うん、何か効果があるような気がする。
錯覚かもしれないけれど。
そして。
「よし、ベジョータさん復活! これで、団栗の山を走り回れるのだ」
おいおい。
それじゃ、完全にハム原料の方のイベリコ・ベジョータだ。
でも、その元気のうちに、行けるところまで行くのが正しいのだろう。
「それじゃ、とりあえず、JRの新杉多を目指して歩きましょう。あと3キロ、30分程度あれば、何とか着けそうです」
「了解なのだ」
「亜里砂、大丈夫?」
「帰ったら、牛丼にビッグマックも追加なのだ」
靴を履いて歩き始める。
ここから駅までは基本的に下り基調だし、多分大丈夫だろう。
まもなくルートは細い道に入る。
細いと言っても4メートルくらいの幅の、普通の住宅街。
歩道よりむしろ歩きやすい。
「しかし2人とも、足が頑丈なのだ。何か鍛えているのか?」
「特には」
「運動部か、何かなのか」
「お気楽な野外活動部です」
なんて話しながら歩いて、何とか私鉄の方の駅まで来た。
「あと、もう少しですから」
「なら何とか歩くのだ」