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14 - 第14話 私 、あなたのことが好きだったんだ。

2022年10月22日

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、あなたのことが好きだったんだ。

だけど、今はもう違う。

だって私、恋をしているもの。

その人のことを考えると胸が苦しくなるし、 会えないときは切なくてたまらなくなるわ。

ねえ、あなたにもわかるでしょう? 私の気持ちが。

だから……さよならね。

さようなら。愛していた人。

もう二度と会うことはないと思うけど、元気でいてちょうだい。

またいつか会えるときまで。

私はずっと忘れないわ。

たとえ何があっても、あなたを愛してる。

おやすみなさい。良い夢を。

私はこれから旅に出ようと思います。

行き先はまだ決めていません。さあ、どこへ行こうかなぁ~♪ ふわふわしてたらそのうち着くだろ。

そんな感じで行き当たりばったりの旅を続けています。

旅の目的は特になく、ただブラブラしているだけです。

でも楽しいですよ。

目的がないのに旅をするなんておかしいと思う人もいるでしょうね。

確かに変かもしれませんけど、僕の場合はそれで合っているんです。

目的地を決めていない方が色んなものを見れるじゃないですか。

それに僕の行く先ではいつも何かが起こるんですよ。

まるで誰かに導かれるように……。

それは良い事だったり悪いことだったりと様々です。

だから僕はいつでもワクワクしています。

今日だってそうです。

突然現れたあの子。

今まで会ったことのないタイプの女の子。

不思議な魅力のある彼女は一体何者なのか? これからどんな物語が始まるのか楽しみです。……えっと、ちょっと待って下さい。

あれれ? どうして彼女がここにいるんでしょう? 確かあの子はどこか遠いところに行ったはずなのに。

まさか幽霊とかそういう類のものじゃありませんよね? うん、きっと違うと思います。

だって彼女の身体からはちゃんと体温を感じるし、心臓の音だって聞こえるんだもん。きっと大丈夫だよ……ね? ねぇ? だからさ、ちょっとだけ待っていて欲しいんだ。僕が彼女を救えるまで。

そしてまた二人で一緒にゲームをして遊ぼう? 彼女は僕の友達なんだ。大切な人なんだ。

僕は彼女を救うためにこのゲームを始めたはずなのに、いつの間にか彼女と遊ぶことが楽しくなっていたんだ。

彼女が笑顔を見せてくれると嬉しい気持ちになる。彼女が笑っている姿を見ると幸せな気分になれる。彼女に喜んでもらうためにもっと頑張ろうと思うことができる。

でもやっぱり一番好きなのはゲームの話をしている時の彼女かなぁ。本当に楽しそうに話すものだから聞いていてこっちまで楽しい気分になってくる。そんな彼女の笑顔を見れるだけで僕は幸せなんだよね。

僕の名前は『高坂真人』高校二年生。どこにでもいる普通の高校生さ。



えっ?普通じゃない?それは聞き捨てならないね。だって僕の彼女は世界一可愛い女の子だからね。それに頭も良いし運動も出来る。こんな完璧美少女を彼女が持てるなんて奇跡だよ。しかも性格もいいときたらもう言う事無しじゃないか。そんな彼女を自慢できない方がおかしいと思うんだけどなぁ……。あっ、ごめん。話が逸れたね。話を戻すけど、僕の名前は高坂真人。身長173センチ体重62キロ。黒髪で眼鏡をかけていていつも制服を着て本を読んでいる。友達がいないわけでもないんだけれど、何故か彼女以外とは殆ど話さないし一緒に帰ろうと誘われても断っている事が多いかな。でも彼女と帰る時は別だよ。僕は彼女の隣を歩くだけで幸せな気分になれるんだ。それくらい大好きなんだよね。あーそういえばまだ彼女に告白していないんだった。これはいけない。早くしないと誰かに取られちゃうかも。明日告白しよう。それでOK貰ったらそのままデートしてその日にプロポーズしよう。うん。これで決まりだ。そうと決まれば今日中にプレゼントを買いに行こう。

***

「お待たせしました~こちら『永遠の愛』となっております~」

店員さんが持ってきたのは大きなハート型をした指輪だった。これだ。これに決めた。値段は結構高いみたいだけど気にしない。買った後に後悔しなければ良いのだ。早速これを渡して告白すればきっとうまくいくはずだ。よし。後は渡すだけ……。

「あの、すみません。これ下さい」

「はい?」

「これさえあればなんでもできる!」「おぉ~!!」「すげぇー!!!」「無敵じゃん!!」「すごいね!」「マジ最高」「えらいぞ!」「さすがだぜ!」「天才だわぁ~!」「神様仏様ご先祖さまありがとうございますぅ~!」「ありがたや~」

「これさえあれば……」「もう大丈夫だよ」

「絶対大丈夫だから」

「きっとうまくいくよ」

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