テラーノベル
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目次
◇Scene 1:夜の帰り道
◇Scene 2:翌朝・学校の門前
◇Scene 3:崩壊地区でノイズ発生
◇Scene 4:新たな管理者、セカイの登場
静かな夜道、ユユの足音だけが響く。胸はまだ高鳴っていた。
──あの舞台、あのノイズ、そしてクラネイスの言葉。
ユユ(心の声)「歌っただけでノイズが消えた……?ほんとに、僕の声が……?」
空を見上げると、音響塔の輪がゆっくりと回っている。
(あの場所に、あのクラネイスがいたなんて……)
登校するユユの前に、影のようにクラネイスが現れる。
クラネイス(影から)「……おはよう。」
ユユ「うわっ!?クラネイス……?」
クラネイス「今日はお前だけに見えるようにしている。周りには見えていないから安心しろ。」
ユユ「昨日のことは夢じゃないんだね……」
クラネイス「現実だ。ノイズはまだ終わっていない。」
クラネイス「お前には“声”がある。それだけがノイズに届く“音”だ。」
ユユ「な……なんで僕なの?」
クラネイス「お前の“歌”が誰よりも“想い”を伝えられるからだ。」
チャイムが鳴り、ユユは急いで教室へ入る。
ユユ「あぁ!…またあとでね。」
クラネイス(小さく)「影に入ってついていく。」
放課後
クラネイス(声だけ)「ノイズが崩壊地区・東に現れた。」
廃墟の遊園地跡。黒くうごめくノイズが立ち込めている。
クラネイスがユユの隣に立つ。
クラネイス「恐れるな。お前の歌を信じろ。」
震えながらもユユは一歩前に出る。
ユユ「……僕、歌うよ。」
優しくまっすぐな声で歌い出す。
「光が、届くその時まで……君と僕が繋がっていると……信じてるから……!」
ノイズが光をまとい砕けて消えていく。
ノイズが消えたその時、背後から少女の声。
???「よかった。まだ歌えてる。」
振り返るユユ。白い髪の少女が立っている。
クラネイスと似た雰囲気だが、確かに女の子だ。
ユユ「君は……?」
セカイ「私はセカイ。お前の仲間であり、対照でもある。」
静かに風が吹き抜ける。
コメント
1件
うまいなぁ