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びび
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3ヶ月で本気(マジ)になる恋。
🩷佐野勇斗
💛吉田仁人
🤍山中柔太郎
❤️曽野舜太
💙塩﨑太智
第20話 その数秒だけを切り取って。
久しぶりに、何も予定のない休日。
仁人は昼過ぎまで寝ていた。
目を覚ましてからもしばらくベッドの上で
ぼーっとして、ようやく起き上がる。
リビングに移動して、ソファに座る。
特にやることもない。
スマホを手に取って、SNSを眺めたり、
動画を見たり。
そんな何気ない時間を過ごしていたとき、
ふと目に入ったのは
スマホのカレンダーだった。
💛「……あ。」
もうすぐ、2ヶ月記念日。
さのじんカップルとして活動を始めて
から、もう2ヶ月が経とうとしている。
💛「……あと1ヶ月か。」
小さく呟く。
最初は、たった3ヶ月の期間限定。
そう聞いていたときは、こんなに一緒に
いることになるなんて思っていなかった。
一緒に出かけて、動画を撮って、
くだらないことで笑って。
少し気恥ずかしかった距離感も、
いつの間にか当たり前になっていた。
最近は、勇斗ともまた普通に話せるように
なってきた。
前みたいにふざけ合ったり、
隣に座ったり。
勇斗がいつも通り笑いかけてくれることが
嬉しい。
でも、その笑顔を見るたびに、
少し困ってしまう自分もいる。
あのときの「大好きだよ」。
水族館で聞こえた気がした「好き」。
どれも、ただの演出なのかもしれない。
そう思っているのに、
何度も思い出してしまう。
💛「……何考えてんだ、俺。」
仁人は小さく息を吐いて、
スマホを伏せた。
あと1ヶ月。
その時間が長いのか短いのか、
自分でもよく分からなかった。
スマホが震えた。
M!LKのメンバー全員が入っている
グループLINE。
マネージャーからのメッセージだった。
👤「お疲れさまです。
現在、SNS上で『さのじん不仲説』という話題が広がっています。
一部の投稿では、動画の一部を切り取った憶測や、誹謗中傷にあたる内容も見受けられます。
メンバーのみなさんに不必要な負担がかからないよう、事務所としても状況を確認し、誹謗中傷を少しでも減らせるよう対応していきます。
みなさんも、SNS上での発言や投稿には十分気をつけてください。よろしくお願いします。」
💛「…………え?」
仁人は画面を見つめた。
不仲説。
その文字が、
頭の中で何度も繰り返される。
自分たちが、そんなふうに思われている?
少し前まで、ただ一緒にいるだけで
楽しかったはずなのに。
仁人はスマホを握ったまま、
しばらく画面から目を離せなかった。
――数日前。
M!LKのBBQ企画の撮影日。
久しぶりの屋外撮影ということもあって、現場は朝から賑やかだった。
💙「お肉いっぱいあるやん!これ全部食べてええん?」
❤️「まだ焼いてもないよ!笑」
💙「ちょっとくらいええやん!」
🤍「太ちゃん、今日ずっとそれ言ってる。笑」
💛「早く食べたいだけだろ。笑」
💙「そらそうやろ!」
メンバーの笑い声が響く。
仁人も楽しそうに笑いながら、
テーブルに並べられた食材を
確認していた。
その様子を、少し離れたところから勇斗が
見ている。
……楽しそう。
仁人が笑っている。
それだけで、勇斗まで嬉しくなる。
今日もかわいいなぁ。
勇斗は仁人の方へ近づこうとした。
少し話したい。
何でもいいから、
いつもみたいに話しかけたい。
そう思っていたのに。
ふと、仁人と目が合った。
🩷「……。」
💛「……。」
ほんの一瞬。
目が合っただけ。
それなのに、どちらも何も言えなかった。
仁人はすぐに視線をそらす。
勇斗も、どう声をかければいいのか
分からなくなってしまった。
……あれ、なんで?
勇斗は小さく笑って、
別のメンバーの方へ向かった。
仁人も何事もなかったように、
目の前の準備に戻る。
でも、本当は。
……話したかったな。
2人とも、同じことを思っていた。
その様子を、
少し離れた場所から見ていた舜太。
❤️「…………。」
舜太は2人を交互に見て、
なんとなく察したように小さく笑った。
あー……なるほどね。
嫌いだから話さないわけじゃない。
むしろ逆。
目が合っただけで意識してしまうから、
何を話せばいいのか分からなくなる。
そんな2人の様子が、
舜太にはなんとなく分かっていた。
🤍「……しゅん?」
❤️「ん?」
🤍「どうしたの?」
❤️「いや、別に。笑」
柔太朗も2人の方を見る。
🤍「……ああ。」
❤️「分かる?」
🤍「うん。なんとなくね。笑」
❤️「ね。笑」
2人はそれ以上何も言わず、
そっと見守ることにした。
撮影が始まると、
BBQはさらに賑やかになった。
メンバーたちは焼き係や盛り付け係に
分かれ、それぞれ自由に楽しんでいる。
💙「これ、めっちゃええ匂いしてきた!」
❤️「太ちゃん、まだだよ!笑」
💙「もういけるやろ!」
🤍「絶対まだ。笑」
💛「ほら、ちゃんと焼けてから食べろって。笑」
仁人は焼き上がったお肉をひと口食べる。
💛「……うま。」
❤️「仁ちゃん、いい顔するね。笑」
💛「だって美味しいんだもん。」
そう言って、もうひと口。
少し熱かったのか、
仁人は口元に手を添えながら笑った。
その姿を見ていた勇斗は、
また目を離せなくなる。
……かわいい。
何気ない表情も、素直な反応も。
そういうところが好きだった。
勇斗は自分の皿を持って、
仁人の近くへ向かう。
🩷「仁人、それ美味しい?」
💛「ん?うん。美味しいよ。」
🩷「そっか。よかった。」
たったそれだけの会話。
でも、勇斗は嬉しかった。
もう少し話したい。
そう思ったところで、
別のメンバーから声がかかる。
💙「勇斗ー!こっちも食べてみて!」
🩷「はーい!」
勇斗はそちらへ向かった。
仁人はその背中をちらっと見て、
またお肉に視線を戻す。
……もうちょっと話したかった。
その後も、撮影は順調に進んでいった。
メンバー全員で写真を撮ったり、
焼き上がった料理を食べたり。
笑い声の絶えない、
いつも通り楽しい撮影。
ただ、勇斗と仁人の間には、
少しだけ不自然な空気があった。
目が合う。
でも、話さない。
近くにいる。
でも、隣には座らない。
お互いに相手のことを気にしているのに、
なぜか自然に話しかけられない。
💙「……なあ、今日あの2人あんまり話してなくない?」
🤍「そう?」
💙「うん。なんか、いつもより距離ある気がするんやけど。」
❤️「……まあ、そんな日もあるんじゃない?」
💙「そうなんかなぁ。」
舜太は笑ってごまかした。
本当は理由が分かっている。
でも、
それを太智に説明するつもりはなかった。
2人とも、
もうちょっと素直になればいいのに。笑
そう思いながら、また2人の方を見る。
勇斗は仁人を見ている。
仁人も、勇斗を見ている。
けれど、
目が合うとすぐにそらしてしまう。
……ほんと、分かりやすいなぁ。
舜太は小さく笑った。
撮影が終わり、数日後。
BBQの動画が公式YouTubeチャンネルに
投稿された。
最初は、
いつも通り楽しいコメントが並んでいた。
「BBQ企画待ってた!」
「みんな楽しそうでこっちまで幸せ!」
「案の定、肉を速攻で炭にする佐野くんと、それを冷ややかな目で見て流れるようにトング没収する柔太朗の目がマジで笑ってなくてやばいwww」
「太智の怪しいスパイス肉でひと暴れした後に、英語禁止ゲームで速攻負けてパシリにされるリーダー不憫すぎて腹痛いwwww」
けれど、投稿から時間が経つにつれて、
少しずつ違う声も増え始めた。
「今日のさのじん、絡み少なくない?」
「最近2人の距離ある気がする……」
「目は合ってるのに全然話さないの気になる」
「前はもっと隣にいたよね?笑」
最初は、ほんの小さな疑問だった。
しかし、その疑問に反応する人が増えるに
つれ、SNSでも話題になり始める。
さらに、一部のアカウントが動画の一部分
だけを切り取った投稿を始めた。
勇斗が仁人から視線をそらしたように
見える場面。
仁人が勇斗の近くから離れていくように
見える場面。
ほんの数秒の映像や、一瞬の表情。
それらを切り取って、まるで2人が意図的
に避け合っているかのように見せていた。
「これ、絶対避けてますw」
「もうビジネスカップルなんじゃない?笑」
「さのじん、もう終わったんじゃね笑笑」
「最近の動画見てても全然仲良く見えない」
そんな投稿が、次々と広がっていく。
もちろん、2人を心配する声もあった。
「本人たちが何も言ってないのに決めつけないでほしい」
「忙しいだけかもしれないじゃん」
「私はずっと、さのじん信じてるよ」
けれど、
話題は少しずつ大きくなっていった。
そして、動画の内容とは関係のない悪質な
言葉まで投稿され始める。
ただの憶測だったはずの話は、
いつの間にか2人を攻撃するようなものへ
と変わっていた。
――現在。
M!LKのメンバーが集まる楽屋。
舜太と柔太朗は、次の仕事まで少し時間が
あり、ソファに並んで座っていた。
そのとき、
2人のスマホがほぼ同時に震える。
グループLINEの通知。
マネージャーからのメッセージだった。
👤「お疲れさまです。
現在、SNS上で『さのじん不仲説』という話題が広がっています。
一部の投稿では、動画の一部を切り取った憶測や、誹謗中傷にあたる内容も見受けられます。
メンバーのみなさんに不必要な負担がかからないよう、事務所としても状況を確認し、誹謗中傷を少しでも減らせるよう対応していきます。
みなさんも、SNS上での発言や投稿には十分気をつけてください。よろしくお願いします。」
❤️「…………。」
🤍「…………。」
2人は画面を見つめたまま、
しばらく黙っていた。
そして、ほぼ同時に顔を上げる。
❤️「……まずい。」
🤍「……うん。」
舜太はスマホを持ったまま、
少し困ったように眉を寄せた。
🤍「これ、勇ちゃんと仁ちゃんも見るよね…。」
❤️「そりゃ見るでしょ……。」
🤍「……どうしよう。」
❤️「いや、どうしようって言われても……。」
2人はもう一度、
スマホの画面に目を落とす。
まさか、こんなことになるなんて。
ただ好きだから、
目をそらしていただけなのに。
その気持ちが、
2人にとって思いもよらない形で
広がり始めていた。
コメント
6件
まさかの展開すぎて困惑 違う感じと言われてわくわくできたらまさかの起承転結の転で驚き もおおガキガキ頑張れ!!
アンチさんたちは79られた、いのか? 要らんとこばっか繋げてさのじん不仲説なんかだしやがって56されたいのかな? 私にはアンチの気持ちが考えてもわからん、なぜならさのじんびっくらぶだから 両片思いはよみのるといいけどなしゅんちゃんとじゅうちゃん頑張って!たいちゃんも気づいて協力してくれたら確率あがる?はず!
そのアンチの奴ら56す...