テラーノベル
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「すっげぇ、濡れた…」
ゲリラ豪雨に見舞われて、びしょ濡れになった翔太が学校から帰って来た。この春から着ている高校の制服はまだ真新しくて、ブレザーを頭に被って走って来たのだろう、雨でびしょ濡れのブレザーに、同じく濡れたワイシャツが胸に張り付き、不快そうに顔を歪めている。せっかくの可愛らしい顔が、顰めっ面なのは勿体無い。そんなことを考えながら、洗い立てのタオルを渡した。
「ありがと」
短く礼を言い、濡れた頭をぐしゃぐしゃっと乱暴に拭く翔太。玄関の段差分、背が小さい。タオルの隙間から金色のピアスが覗く。少し前にクラスの悪友にそそのかされて開けたものだ。俺は翔太が、その美しい身体に傷をつけることを良しとしなかったけど、本人はいたく気に入っているらしい。少し大人に近づいたような気分になるのだろう。翔太は何かと背伸びをしたがった。
拭き終わったタオルを俺に返すと、翔太は靴と靴下を脱いで、びちゃびちゃのまま、風呂場へと行こうとした。
去り際に腕を掴み、耳元で囁く。
「今夜、忘れてないよね?」
翔太は驚いた顔を見せ、ほんのり頬を赤らめると、だから風呂、行ってくると短く答えた。
「可愛らしいね」
照れて拗ねる顔は、幼い頃から、変わらない。
◆◇◆◇◆◇
「んっ……りょうへ……もぅっ…」
「本当に感じやすいな翔太は」
言いながら、竿を握る手を少し強める。翔太の腰が跳ねた。ぴゅうっと先端から、白濁が漏れ出す。イかせるつもりはないのに、もう達し始めているようだ。
「手だけでイッていいの?俺まだ舐めてないよ?」
「んっ。はぁ………あん……」
翔太の両腕は、頭上に揃えて俺に縫い付けられている。刺激に弱い耳元で何かを囁くごとに、小さく吐息が漏れる。本当に感じやすい身体だ。
「な…めて………」
首をイヤイヤしながら求める愛しい弟は、可愛くて虐めたくなる俺の自慢の弟だ。だから意地悪を言う。
「イカせてほしい時は、何て言うの?ちゃんと教えたよね?」
ものを扱く手を止める。
翔太の可愛いところはピクピクと震えてさらなる刺激を求めて震えている。腰も動いている。切なそうに眉根を寄せた。
「おにいちゃ……ん、お願いっ……しま」
お願い、が甘く耳に聞こえてきたところで舌の先端で雫を舐めた。俺も大概優しい兄貴だ。翔太のお願いは何でも聞いてしまう。どんな淫らなことでも、大喜びで奉仕してあげる。
翔太の熱い屹立を喉の奥まで一気に咥え込み、音が出るほどに吸ってやると、翔太は可愛く叫び、俺の喉に容赦なく飛沫を飛ばした。
翔太はそれからぜぇぜぇと肩で息をしているが、蕩けた目を見つめ、頬を撫でると、それが合図のように脚を開いた。
「きて……お兄ちゃん」
膝を立て、俺を誘う痴態に、生唾を飲む。何人の女を抱いても、感じられない興奮と快楽と愛情が翔太にはある。就職活動が忙しく、翔太を抱くのは随分と久しぶりだった。
白く細い腰の下に、手近な枕を差し込み、可愛らしい後孔が見えるようにする。ローションに浸した指を挿れていくと、翔太が小さく喘いだ。
「可愛いよ翔太、感じてる?」
「んっ……感じゆ……っ…」
翔太の破瓜は中3の時。
俺が我慢できずに無理やりにヤッた。
風呂上がり。髪を濡らしたまま無防備な姿で部屋に戻ってきて、いつまでも上裸でいる時に襲った。泣いて暴れる翔太は、可哀想で、それがまた堪らなく可愛かった。事が終わった後のキスには、なんと翔太から応えて来てくれた。
その夜も今夜のように両親がいなかった。
前戯が終わり、翔太に腰を打ちつける。
狭くてきついその場所は、本来男のものを受け入れるようにはできていない。痛くて苦しくてそして何よりも恥ずかしいはずなのに、目の前の翔太は涙を浮かべて少しは感じているのだろうか、身を捩っている。なんていじらしく、なんて可愛らしいんだろう。間違いなく、俺は翔太を、翔太だけを欲していた。
「翔太、可愛い、俺だけの翔太。大好きだよ」
果てる直前。
愛しさに呟いたその声が届いたのか、翔太は前を弾けさせながら、『嘘つき』と呟いて、泣いた。顔を横に背けて、小さく肩を震わせている。
愛を伝えたくて、首筋に簡単には消せない印を付けると、いつもは嫌がるのにその素振りすら見せない。不思議に思い、柔らかい髪を撫でながら、隣に寝そべった。
「翔太?」
白いうなじと背中を見せたまま、振り返らずに翔太は泣く。
「亮平、出てくんだろ。もうちょっとで。この家」
「ああ……」
俺の感嘆の声を、翔太は肯定と受け取ったらしい。振り返ると、自分から俺の胸に可愛く収まった。滑らかな背中を撫でる。少し汗ばんでしっとりとしていた。
「翔太、俺と暮らさない?」
「え………」
「高校卒業したら、俺の家においでよ」
「………いいの?彼女とか、は」
「いないよ、そんなの」
薄い唇に、俺の唇を重ねると、翔太は嬉しそうに目を瞑った。
「一緒に暮らしたら、いつでも愛し合えるよ」
「えっち」
はにかんで笑う翔太が、とてつもなく可愛くて、俺は繰り返し翔太の薄い唇を求めた。
コメント
14件
💚ちゃんが誘う側って何故か ゾクゾクするよね🫣
ぎゃーーーーー!!!! すでに3往復しました。
禁断の兄弟愛❤️❤️❤️