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「今日の図工は自分の夢を描いてみましょう!」
僕はコレが大嫌いだ
夢なんて見ても叶わない
未来は嫌いだ
僕には母親がいない
父親も、初めはいたが地中から行方がわからなくなった
僕は路上で暮らしていた
公園の水を飲み
ゴミ箱を漁って食べ物を食べ
12歳の頃から続けて
今は17歳
5年経った。
ある日は
自らの手で命を断とうとしたが
いつも不運なことに誰かが助ける
その優しさで傷つくんだ
未来に希望はない
どうせ、乞食のままだ
「コレあげる」
目の前にクッキーを差し出している女の子がいた
「え?」
僕は困惑した。いきなりだったから
「お腹空いてるでしょ、服もボロボロだよ。」
そりゃそうだ。ずっとこのままだから
けど目の前の美味しそうなクッキーは僕にとって相当なご馳走でしかなかった
僕はそれを取って勢いよく食べ始めた
久しぶりのご飯
美味しい
「美味しい?」
僕は頷いた
彼女は笑った
「私ね、ミライって言うの」
未来。ミライ。僕の嫌いな言葉。
「君はなんて言うの?」
「僕は…秀次」
「そっか秀次くん。次はもっと美味しいのと服持ってきたげる」
僕は彼女が神様に見えた
「君はどこに住んでるの?」
僕は覚悟を決めて言った
どうせ暖かい家で、暖かい家族に恵まれてるんだろうとおもった
だが返事は意外だった
「あそこ。」
彼女は丘の病院を指差して言った
「私、病気で入院してるんだ。お母さんとお父さんは事故で死んじゃって。その後。私心臓病だって。もうやんなっちゃう」
僕と同じ、孤独
でも彼女は笑っている
凄いと思った
「ごめん私帰らなきゃ」
と言って彼女は去って行った
また会いたいな
続き♡1