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忘れるってなんだろう。
何かがなくなること?
すべて無駄になっちゃうこと?
’彼’と出会って私(ちはる)は…。いや、
’彼’と出会ったからこそその答えがわかった気がする。
これは、私(ちはる)が’彼’を思い出すまでの物語です。
ーーー時は遡るーーー
それは、高校二年の夏休みに入る前だった
学校のチャイムの音が響く
りん:
やっと終わった〜!ねぇちはる、この後 カラオケいかない?
ちはる:
ごめんこの後予定あるんだ。また今度ね
りん:
それってもしかして?彼氏さん?いいなーラブラブで。私もそんな恋したいわ〜。
ちはる:
りんだって最近、、、、、、、
たわいもない会話を終えて私は学校を後にし、
ひびきと映画館へ向かった。
ひびきは高校一年の時から付き合ってる私の彼氏。不器用だけど、とても面倒見がいい。
これから見る映画についてひびきと歩きながら話してる途中だった。
ちはるの母:
ちーはるー!あら、ひびきくんとデート?こんにちわ。お邪魔だったかしら?
ひひき:
こんにちは。全然そんなことないですよ!
今から映画に行こうと思ってたんです。
ちはる:
お母さんは仕事帰り?今日の夜ご飯だけど、ま、、
一瞬だった。
お母さんが危ないと叫んでたことは覚えてる。
次に目を開けた時にはもう、お母さんに似た人が血だらけで横に倒れていた。
助けられなかった。俺だけが無事だった。
医者:
女の子の方は気を失っているけど命に別状はないよ。
ひひき:
お母さんのの方はどうですか?大丈夫なんですよね?あいつ、父親いないんです。母親だけなんです…。
医者:
お母さんのほうは死亡が確認されたよ。
もう遅いからまた明日来なさい。
7月16日 死者3名、重軽傷者5名を出したトラックの衝突事故は、次の日の朝には全国に広まっていた。
俺はその翌日にちはるの病室に向かった。
ドアの先には、元気のないちはるの姿があった。
ひびき:
体は大丈夫か? なんてゆうか…その…
ちはる:
俺は耳を疑った。いや、無意識に聞き流してた。
ひびき:いま、なんて…言ったの?
ちはる:
ごめ…んなさい 誰…ですか
俺が知るちはるは、そこにはいなかった。