「ヒーターさん」
「なんだね?」
「このカメラには写真を消す機能があります」
「クローバさんは消してないよ」
「なぜ言いきれるのですか」
「分からないのかい?」
「気持ち悪いんで教えてください」
「最後に教えてあげるよ」
エレベーターはガコンという音とともに逆さまになる。天井に貼り付けられたような上町の重力に従うように設計されているのだ。
「写真は連続して撮られてる」
「連続?」
「予め決められた位置や角度から、無駄なく計画的に写真は撮られてるんだと思う。だから連続で撮ったような写真だったんだ、だから消してあったらその場所だけ分かるはずさ」
「なるほど…」
「それに満遍なく撮られているからミドオジが映ってるのだけ消したっていうのは想像し難い」
「じゃあ、あの子のアリバイは証明出来そうなんですね」
エレベーターが到着したと同時に恰幅のいい警官に話しかけられた
「やあやあヒーターさん、頼りにしてますよ」
「いやいや、ありがとうございますリモコン警官」
「いやいやいやいや、さあさあ、現場にどうぞ」
「こんな簡単に通してもらっていいんですか」
「ヒーターさんの助手さんでしょう、貴方もどうぞ、我々は事件が解決出来ればそれでいいのです」
ポットは腑に落ちない顔をしているが私は現場に赴く。
そこには首吊って亡くなったミドオジが居た
「え?おぢさん😁の遺体✝️そのまま放置されてるん?🥺👍」
「そうですよ、っていうか幽霊になって話しかけないでください」
「おぢさん😁まだ死にたくなかったナ😝なんちて💕💕」
「ふむ…遺体にはありえないくらい大きいたんこぶ…しかし死因には関係なさそうですね」
「ヒーターさん、その通りです。我々の予想だと1度自殺に失敗して頭をぶつけたか、力の強い男に殴られてから吊られたと考えられます」
「確かにその可能性が高いですね」
部屋の中には机と椅子、ティーポットくらいしかなく、周りからの見通しがいい環境なので客間兼庭のような場所だろう。少しではあるが花も植えられている。
「同じ職場のクローバさんや雑草衛門も近くに住んでいるそうで第1発見者はクローバさんです」
「リモコンさん情報ありがとう、容疑者になり得る人を全員ここに呼んで貰えますか?」
「!?もしかして、もう犯人が…?」
「そうです、ちゃちゃっと解決してミドオジの遺体を焼却してあげましょう」
「ありがとうヒーターさん💕💕おぢさん天国で待ってるね😝👍👍」
「いいってことよ」
「被害者と会話してるなら答え聞いた方が早くないですか!!」