テラーノベル
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⚠️ こちらはd!の二次創作です ⚠️
死ネタ BL要素 が これから出てきます
地雷 彡 は 回れ右 !
ロボロは、すぐには返事をしなかった。
いつもみたいに冗談も言わない。
椅子に座ったまま、静かにシャオロンを見る。
rbr「……それ、自分で言うたらあかん」
sha「え」
rbr「治る治らんの話やない」
rbr「仕事だから来てるんちゃう」
rbr「来たいから来てる」
シャオロンは目を逸らした。
sha「でも……先生、医者でしょう」
rbr「せやな」
一度、肯定してから。
rbr「せやけどな、医者やからって、人を切り捨ててええ理由にはならん」
少しだけ声が低くなる。
rbr「お前が“どうせ”って言った瞬間、誰もお前を大事にしてへんみたいになるやろ」
sha「……」
何か言い返そうとして、言葉が出てこなかった。
rbr「俺は、そう思ってへん」
短く、はっきり。
rbr「ここにおる間くらい、“どうせ”は俺の前では使わんでや。」
返事をしないまま、視界が少しだけ滲んだ。
rbr「泣いてええよ。今まで、泣く暇もなかったやろ。」
rbr「お前が自分を信じられん時は、俺が代わりに信じるからさ。」
sha「……っ、」
声にならなかった。
喉の奥が詰まって、 息を吸うのも、吐くのも、うまくできない。
sha「……なんで……」
何が、とは言えなかった。
悔しいのか、 怖いのか、 寂しいのか。
自分でも分からないまま、 視界が滲む。
sha「俺……」
言葉にしようとした瞬間、 堪えていたものが、全部落ちた。
肩が大きく揺れて、 呼吸が乱れる。
泣き声を出さないようにしていたはずなのに、 喉が勝手に震えた。
rbr「……ええよ」
rbr「もう、我慢せんでええ」
その一言で、 シャオロンの中の“最後の壁”が崩れた。
シャオロンが、 無意識にロボロの白衣の裾を掴んだ。
その瞬間だけ、 ロボロは迷わず手を伸ばす。
rbr「シャオロン。ほんまに、よう頑張った」
シャオロンの背中に、ロボロがゆっくり手を置いた。そして、シャオロンの背中を優しく擦った。
しばらくして、 シャオロンの嗚咽が小さくなる。
ちょっと落ち着いたシャオロンがこう言った。
sha「ごめん、迷惑かけて。先生忙しいのに。」
rbr「んーん、全然ええよ。気にしてない。」
sha「ねぇ、もし良かったら俺の話聞いてくれない?昔の話なんだけど。」
rbr「ん、ええよ。話して?ちゃんと聞く。」
シャオロンは、少しだけ間を置いた。
ロボロの顔を見て、すぐに逸らす。
sha「……大した話じゃないんやけどね…」
そう言いながら、指先をぎゅっと握る。
白いシーツに、爪が食い込んだ。
rbr「ええよ。大した話じゃなくても。シャオロンの話やったら、聞く」
その一言が嬉しかった。
sha「……俺、昔から体、弱くて、学校よく休んでたんよ」
そこで一度、息を吸う。
sha「熱出たり、倒れたり…。気がついたら保健室か家かで…。」
sha「……久しぶりに学校行くとさ、みんな、決まって同じこと言うんよ。」
シャオロンは、小さく笑おうとした。
でも、うまくいかなかった。
sha「『大丈夫?』って」
sha「『無理せんでええよ』って」
sha「……最初は、心配してくれる人居るんだ、と思えて嬉しかった」
ロボロは何も言わず、ただ頷いた。
sha「でもな、シャオロンは“体弱い子”ってイメージがついてるって思っちゃって……。」
sha「それが、しんどかった」
sha「元気なふりしても、“無理してるんやろ?”って言われて」
sha「しんどいって言ったら、“やっぱり”って言われて」
sha「……どっち選んでも、俺が間違ってるみたいでさ……。」
そこで、言葉が止まる。
ロボロは、急かさない。
rbr「……逃げ場、なかったんやな」
その一言に、シャオロンの喉が詰まった。
sha「……うん」
短い返事。
それだけで、精一杯だった。
それが、最初やったと思う。
sha「……久しぶり」
久々に教室に入った時。
何人かが振り返って、目が合った。
「シャオロン、大丈夫なん?」
「また休んでたよな」
いつもの言葉。いつもの、心配。
sha「うん。もう平気」
そう答えて、自分の席に座る。
その時やった。
「え、また休んでたん?」
誰かが、笑いながら言った。
責めるでもなく、ただの冗談みたいに。
「いいよな〜、休めて。」
その一言で、空気が少しだけ変わった。
sha「……え?」
「だってさ、休んでも心配されるやんw俺ら、休んだら怒られるだけやのにさ〜w」
周りが、くすくす笑う。
sha「いや、別に……」
言い訳しようとして、言葉が詰まった。
「サボりやん」
「体弱いって言えば、何でも許されるんやろ?」
冗談の延長。
そう思いたかった。
sha「俺、好きで休んでるわけちゃうし……」
「はいはい」
「またそれ」
誰かが、わざとらしくため息をついた。
その日からや。
聞こえるか聞こえないか、ぎりぎりの声。
「また休むんちゃう?w」
「今日もどうせ保健室やろw」
最初は、無視した。
でも、無視しても、終わらなかった。
ある日、体育の時間。
sha「……ちょっと、しんどくて」
先生にそう言うと、またか、という顔をされた。
「じゃあ見学な」
戻る途中、背中に声が飛ぶ。
「ほらなw」
「やっぱりこうなるじゃんw」
笑い声。
放課後、廊下。
誰もいないと思った瞬間、肩を強く押された。
sha「……っ」
振り返る前に、誰かが早足で去っていく音。
「気のせいや…。」
「考えすぎやな。」
そう自分に言い聞かせた。
でも、次は、もっとはっきりやった。
ロッカーの前で、腹に鈍い痛み。
sha「……っ!」
声を出す前に、低い声が落ちてきた。
「サボりのくせに、いい気になるなよ」
息が、うまくできなかった。
誰も見てない。
助けてくれる人も、いない。
sha「……なんで……」
答えは、なかった。
次の日から、悪口は普通になって、暴力は、静かな場所で。
先生の前では、何もなかったみたいに。
そしていつの間にか、シャオロンの中で、一つの言葉が出来上がってた。
――俺が、悪いんや。
体が弱いから、休むから、心配されるから。
全部、俺のせいや。
だから、我慢しないと……。
そう思うようになった。
それは、放課後やった。
部活の声も、掃除の音も、もうほとんど聞こえない時間。
廊下の端の、使われてない階段。
人の来ない場所。
sha「……」
早く帰ろう。そう思って、足を進めた瞬間。
背中を、強く押された。
sha「っ……!」
よろけて、壁にぶつかる。
息が、詰まる。
「おい」
振り向く前に、腕を掴まれた。
sha「やめ……」
言い終わる前に、殴られた。
sha「――っ!!」
声が、出なかった。
肺の中の空気が一気に抜けて、 その場に崩れ落ちる。
「ほんまムカつくわ」
「休んでばっかでさ」
「心配されて」
「可哀想な俺、って顔しとるやろ」
sha「……ちが……」
必死に首を振る。
「ちがう?」
靴先が、肩を蹴った。
sha「……っ」
「じゃあなんで来るん?」
「来るなら、ちゃんとしろや」
もう一発、脇腹。
痛みで、視界が白くなる。
「なぁ、聞いてる?」
返事をしなかった。
出来なかった。
「調子乗るなよ」
最後に、頭を乱暴に押さえつけられた。
しばらくして、 足音が遠ざかる。
「……サボり」
吐き捨てるみたいな声だけが、残った。
sha「……っ、……」
体が、震えていた。
痛いのか、怖いのか、分からない。
ゆっくり、体を起こす。
制服は汚れて、 息をするたび、胸が痛んだ。
その日から、 人の足音が怖くなった。
廊下で笑い声がすると、 心臓が跳ねた。
「大丈夫?」って言葉が嫌いになった。
心配されるたびに、殴られた感覚が、蘇るから。
そして、シャオロンは決めた。
――期待せん。
――信じん。
――どうせ、俺なんか。
話し終えたあと、 病室には、しばらく音がなかった。
rbr「……シャオロン」
名前を呼ばれて、 びくっと肩が揺れた。
rbr「それ、お前のせいやない」
sha「……でも」
rbr「“でも”ちゃう」
ロボロの声は、珍しく強かった。
rbr「体が弱いことも」
rbr「休まなあかんかったことも」
rbr「殴られたことも」
一つずつ、噛みしめるみたいに。
rbr「全部、お前が悪い理由にはならん」
拳が、ぎゅっと握られていた。
rbr「……ほんま、腹立つわ」
誰に対してなのかロボロは言わなかった。
でも、分かった。
rbr「そんな目に遭いながら、シャオロンはここまで来たんやろ」
少しだけ声が揺れる。
rbr「それを“弱い”なんて、俺は絶対言わん」
シャオロンの視界が、また滲んだ。
rbr「シャオロンはな、めちゃくちゃ頑張ったんやで 。」
rbr「偉いな、シャオロン。」
シャオロンの呼吸が、少しずつ落ち着いていくのを待ってから。
rbr「……なあ、今からちょっと外出ようや。」
コメント
2件
いや、マジで泣ける、てか泣いたんですけどねw…いや、なんかさこういう切ない話って何故こんなにも身体がぐぉぉぉぉ((?ってなるんでしょう…