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コメント
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読み終わりました……ああ、もう、心臓がドキドキしてます。佐久間くんの口元を隠す仕草、無表情から一気に赤くなる反応、あれはまさか……夢じゃなくて現実が動き出しそうな予感がして、ページを閉じる手が震えました。ここ数話の中で一番好きな場面です。 memeさんの「俺だけのものだったらいいのにな」という呟き、それが聞こえてしまった緊張感と、その後の沈黙の描き方が本当に秀逸ですね。アイドル同士の距離感と本音の絡み合い、この先が気になって仕方ありません。続き、楽しみにしてますね🤍
meme side—–
いつだっただろうか。
この感情をはっきりと自覚したのは。
あこがれ、尊敬。
信頼、友情。
安心、仲間。
どれも当てはまっていて
どれも間違っている感覚。
そして自分の中で確かに存在する
欲しい。
触れたい。
壊したい。
先輩であり友達であり仲間である佐久間くんに向けるには
間違っているであろう この感情。
その瞳の中を
その肌の内側を
その身体の奥の 奥を
その心の より深い場所を
愛したくて たまらなくなったのは
いつだっただろうか。
パシっ!
m:「・・・・・・くん・・。」
s:「うおっ!!蓮?どぉした!?」
覚醒しだした脳が重たい瞼を開かせて。
ぼやけた視界にうっすらピンク色が入ってくる。
s:「・・?おい!れーん!!」
m:「・・・・・・・・。」
自分の手が感じている感触に徐々に意識が浮上していく。
s:「蓮?起きろ!大丈夫か?」
s:「急に腕掴むからビビったじゃんよ。」
m:「・・・・え?!」
いつもの聞きなれた声に、やっと覚醒した。
視界がくっきりとしたと同時に
驚いた顔の佐久間くんと目が合った。
s:「なんだよ?怖い夢でも見たのか?」
不思議そうに俺を覗き込む顔は、夢では見れなかったはっきりとした輪郭と表情だった。
気づくと自分の右手が佐久間君の左腕をしっかり掴んでいた。
どうやら楽屋のソファで寝落ちしてしまったらしい俺は、寝ぼけて偶然近くを通った佐久間くんの腕を掴んでしまったようだ。
・・・・偶然じゃないかもしれないけど・・・。
はっ!っと
さっきまで見ていた夢を思い出して、咄嗟に手を引っ込める。
m:「あ・・・ごめん。寝ぼけた・・。」
ばつの悪そうな俺の顔を見て、苦笑する佐久間くん。
s:「いや、別にいいけどさ。」
まぁまぁ卑猥で自分勝手な夢を見ていた自覚があるから
ちょっとした罪悪感が目を泳がせる。
s:「お前、次もあんだろ?そろそろ準備しときな?」
俺の変な態度には全く気づかず、いつも通りの佐久間くんは
俺の肩をポンポンと叩きながら通り過ぎていく。
触れられた肩は心なしか熱を帯びるのに
陽気に鼻歌を歌いながらスタスタ歩く後ろ姿は
俺の想いとは無関係な世界にいるようで ちょっと腹立たしく感じる。
9人揃っての収録が終わって、楽屋内ではすでに帰ってしまったメンバー以外は準備をしながら談笑したり、まったり過ごしていた。
佐久間くんもいつもすぐには帰らずゆっくり残っていることが多い。
俺がいるソファから正面に見える机の所に座って、スマホの画面を見ている佐久間くん。
だらんと机に突っ伏したようなリラックスした姿勢で、いつものことだが心なしか口角が上がっているように見える。
これから帰っちゃう佐久間くんが名残惜しくて、なんとなく声をかけてみる。
m:「ねぇ、佐久間くん。今日はこれで最後?」
s:「ん~?そうだよ~?」
m:「いいな・・・。」
わざとちょっと恨めしそうに言うと、チラッとこちらを見てニヤッとした。
s:「何?しんどいの?俺が変わってやろーか?」
半分心配、半分からかいが混じった声。
m:「そうじゃないけどさぁ・・・。」
別にしんどいって訳じゃないけど、今日はこれで佐久間くんと一緒にいる時間が終わってしまうっていうのが、こう、寂しいというか、なんというかだ。
思わず不貞腐れた顔になってしまった俺。
s:「あはは!なんだよその顔!かわいーなお前!」
俺の顔を見て大げさに手を叩いて楽しそうに笑う佐久間くん。
周りのみんなが佐久間くんの方を見て笑顔になる。一瞬にしてその場が明るくなった。
佐久間くんが生み出すこの空間って すごいよね。
きっと俺だけじゃない。そこにいるみんなが元気になる。
もちろんファンの皆が好きなところだと思うし、佐久間くんの笑い声を聞いて、みんな心がフワッと軽くなる感覚を味わっていると思うんだ。
誰にでもできることじゃない。だから この人に惹かれるんだよね。
その瞬間に心を酔わせていた俺は、どうもまだ さっきの夢の余韻から抜け出せてなかったようで。
m:「・・・・佐久間くんが・・・俺だけのものだったらいいのになぁ・・・はぁ・・・。」
思わず ため息と一緒に心の声が漏れてしまった。
それも呟きにしてはまあまあでかい声で。
俺の一言からほんの数秒後。
s:へぁ?
変な返答が返ってきた。
おそらくしっかりと聞こえてしまったんだろう。
我に返り、やばっ!と思った瞬間、視線の先に入ってきたのは
笑顔だった佐久間くんの顔がそのままフリーズ・・・したかと思うと、
みるみる無表情に
そして
みるみる顔色が赤くなっていく。
え?
待って?何それ・・・⁉
今まで見たことのない 佐久間くんの表情。
まちがいなく俺の方を向いてるはずなのに、どこ見てんのかわかんない。
固まってるというか・・・?感情が読めないというか・・・?
で、赤っ?!
周りはまだ笑っている。
でも今、2人の間には時間が止まったように無音しかない。
どっ・・・どうしよ・・・?
防衛本能だろうか?
パニックになった俺はこの、ほんの数秒に耐えられなくなった。
普段マイペースな俺は、何かあっても処理が遅い分、めったにパニックにはならない。
ただ今回は非常にマズい!
それだけは分かっていた。
m:「・・・あ~・・・、そろそろ・・時間だわ。えっと・・お疲れ様・・・。」
そして今じゃないだろ!ってつっこみたくなる言葉がでて
固まったままの佐久間くんを残し、しどろもどろに挨拶をしながら逃げるように楽屋を後にした。
その後、予想外な展開が待っているとも知らずに。