【セラフィナイト】
プロローグ
「この世界は、災害が多い。その理由の一つが魔物とされている。」
そう、あたしに言った。
王女いわく、今の騎士団だけでは手がまわらないから、幹部をつくりたいらしい。
「魔物を倒せってことですか?……この世界は魔物がいることで成り立っています…考え直したほうがいいかと思いますが…」
言葉を選びながら言った。
少し上から目線かもしれないが…
まぁ、許してくれるだろう。
「…それは重々承知です。…ですが、この世界を守るため。協力してくれないでしょうか。…この世界を、悪者から開放してほしいのです。」
ハァ…(ため息)…そんな目で言われたら、断れるはずもない。
王女は、とても弱々しくこちらを見てあたしにお願いをしてきた。
「…分かりました。私にできることなら、やります。」
「ッ…?!」
どうやら王女は、あたしは断ると思っていたみたいだ…ダメ元だったんだな…
「…ありがとう。テルル」
懐かしい声がして、前を見た。
目の前には、なんども見た王女の笑みがあった。
ほんっとに変わんないなぁ…
この国の王女はあたしの相方だった…いや、今も相方だな。
あたしは王女に笑みを返した。
「どういたしまして。」
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