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「……それで、どういうつもり?」
「ふむ、それはこちらの言葉だよ。一体キミは何者だい? なぜボクの正体を見破ったんだい?」
昼休みになり、いつものように一人で弁当を食べていたところに彼女は現れた。
彼女というのはもちろん天宮沙耶架のことであり、なぜか教室の中だというのに傘を差している変わった女の子だ。
「ただのクラスメイトよ」
「ただのクラスメイトねぇ……まあいいか。とりあえず名前を教えてくれないか? あとクラスもね」
「一年三組、天宮沙耶架」
「へぇ、同学年なのか。じゃあこれからよろしく頼むよ」
「えっと……よろしくお願いします」
突然の展開についていけずに戸惑いながらも挨拶を交わす。
それから沙耶架は自分のお弁当を取り出して食べ始めたのだが、さすがにこの状況で一緒にご飯を食べる気にはなれないので僕はその場を離れた。
屋上へと続く階段の途中に設置されているベンチに座り、購買部で買ったパンを齧る。
特に美味しい料理なんていうのは自分の舌を信じてこそ味わえるものですしね。
それに自分がどんな選択をしたところで、誰かに迷惑をかけることもないでしょうし。……えぇ、本当ですとも!