途方もなく、木々の下で座ってしまう。辺りを見渡しても、ずっと森。何も変わらない、何も変えられない。
目が狂ってきた。
🎈「はぁぁ、」
体が疲れてるんじゃない。そんなの全くないが、心の疲労感でレベルが段違いだ。
誰もいない。唯一いた生き物さえも宝石となって消えてしまった。このまま、どうしたら、、。
?「おこまり、?」
🎈「へ、」
突然、目の前に短髪の少女が現れる。背は小さく幼い。…人がいて、。
🎈「だ、だれっ、」
?「んー、なんて言ったらいいかなぁ、」
🎈「、、??」
?「ねぇねぇ、ルイくんはどうしたいの?」
🎈「へ、僕の名前…、」
少女はこちらを見るなり、ニコッと笑った。知り合いでも何でもないのに既視感が、。
🎈「どうしたい、とは一体…。」
?「死にたい?それとも、生きたい?」
🎈「い、生きたい!?ぼ、僕…生きてないの??」
?「う、上手くは言えないけど、ここはなんて言うんだろう。んーっと、セカイの狭間…かな?」
いまいち何を言ってるか分からない。これは現実じゃない?それなら夢?それとも何?
🎈「き、君は生きてるの??」
?「ぼ、ぼく?生きてないよ。」
🎈「へ、」
?「ルイくんが生み出してくれたから。」
🎈「な、尚更わかんないっ!!」
?「えへへ、」
生み出した!?僕子供産んだってこと??え、なにそれ。グロくない!?
?「まぁ、いいんだけどさ。」
🎈「いいの、?」
?「で、どうする?このまま、生きる?死ぬ?」
究極の2択。
🎈「……死んだらどうなるの、」
?「…死んだらぁ、どうなるんだろうね☆」
🎈「えぇ、ちょっと!?」
?「ってのも冗談で。宝石で見た?映像。」
🎈「映像、?見たよ」
?「死んだら、あの子たちには会えない。」
🎈「あえ、ない?」
?「何を見たかは分からないけど、ルイくんにとっては大切な事だと思うな。」
映像の子たち?顔が全くもって見えなかった。酷くぼやけ、誰かさえも認識できなかった。
🎈「じゃ、じゃあ、もし生きたら、。」
?「…あの子たちには確かに会えると思う。だけど…、。」
🎈「だけど??」
?「……………辛い過去は消えないよ。」
🎈「つらいか……い”ッッッッ!?」
?「!?」
あたまがッッ、痛いッッ、。あまりの痛さに頭を抱える。痛い痛い痛い痛い痛い。
「お前みたいな出来損ない。」
「いらない」
「気持ち悪い」
やだ、いやだ。
「なにしてるの、」
「馬鹿じゃねぇの」
「現実見なよ」
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ。やだ、痛いッッ、。
“…最低です。”
🎈「あ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ッッ、 」
?「ルイくんッッ!しっかりしてッッ!」
やめて、やめて、やめて、。そんな事言わないで。僕が悪いから、謝るから。
思い出したくない過去が頭の中に流れてくる。あぁ、そうだ僕は、
🎈「いじめ、られてたんだ、」
?「ルイくんッッッッ!!!」
さまよい続け、親にも迷惑かけて仲間でさえも傷つけた。
🎈「ごめんなさいッッ、ごめんなさいッッ、」
?「謝らないで、悪くないよッッッッッッ 」
宝石で見た顔の濁りがなくなっていく。思い出した、思い、出し…、た。
?「落ち着いてッッッッッッ!!」
🎈「おもい、だしたよ、」
?「え?」
🎈「寧々にえむくん、瑞希に翼くん。おもいだ、し、」
?「………足りない、」
🎈「え?」
?「足りないよ、1人」
頭の中で荒れ狂う思考を抑えようと頭を抱える。1人…足りない、??
🎈「ッッッッ、」
思い出そうとしても、脳がダメだと命令を下している。ダメだと、思い出すなと。
?「思い、だせない?」
🎈「わか、んないッッ、。」
きっと、一番最初に見た瑠璃色の宝石の子だ。その子だけ誰よりも悲しそうだったのを覚えている。…それぐらいしか、。
🎈「僕…思い出したよ。全部。」
?「……、」
🎈「…………殺して、」
?「は、」
🎈「もう、あんな辛い思いしたくない。」
ニコリと微笑む。笑えてるだろうか。もう、思い出さなくても支障はきたさない。それよりも、この辛い過去から開放されたい。
?「で、でも」
🎈「懲り懲りなんだ。あんないじめは。」
学校での暴力、無視、脅し、。全て含めてうんざりだった。
🎈「僕が死んでも誰も悲しまないよ。むしろ、みんな笑ってくれる。」
?「そんなことッッ、」
🎈「ううん。絶対そう。」
?「名前をだした4人の子は悲しむッッ、」
🎈「…いーや。悲しまないよ。」
?「どうして、そこまで言い切れるのッッ!」
🎈「…それは、」
楽しそうだった。僕が知るよりも最初から。
🎈「…迷惑だろう。生き続けたところで。心配させて、その度に助けて貰って。自分の自己管理ができてないだけに。」
?「ひ、人は誰かに頼るものでッッッッ」
🎈「…頼りすぎなんだよ、僕は。彼や彼女はきっといなくても生きていける。進んでいける力を持ってるから。周りに大切な、支えてくれる人がいるからさ。」
?「っ、」
🎈「……だから、生きていたところで悲しむ子はいないよ。」
寧々にはえむくんがいる。瑞希には翼くんやお姉さんがいる。もう、みんないるじゃないか。
🎈「一人ぼっちは僕で十分さ。」
?「……、」
🎈「人1人死ぬぐらい、どうってことないだろう。だから、はやくっ、」
?「…ツカサくんは悲しむと思うよ、」
🎈「え、誰それ、」
ツカサ、くん??誰一体、。脳が拒んでいる。
?「…っ、テンマツカサっ!貴方の大切な人っ!!」
🎈「た、いせつ、?そんな人いるわけないだろうッッ!誰も僕のことなんか思ってない。誰も、誰もッッッッ!!」
?「もうっ!これ、見てっ!!!!」
勢いよく右手を出され、握りしめられた片手は光り輝いている。
?「貴方をずっと待っていてくれてるのッッ!」
🎈「嘘だ、そんな物好きどこにもッッッッ」
?「いいから見てッッ、お願いッッ!!」
投げられたキラキラと輝く何かをキャッチする。…一回り大きい宝石、。それも琥珀色の。
🎈「……、」
?「お願いッッ!!」
勇気を出し、僕は宝石片手に空を見上げた。
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