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ボクの思いは君には重い?
「元貴……そういう重いのやめて。」
「いや……僕はただ心配を……」
「これが心配?」
「僕のバックにGPS入れたりさ、盗聴器も」
「重いんだよ。」
「たっ……ただ。僕ほ涼架が好きだからっ。」
「怖いんだ。消えてしまうんじゃないかって」
「僕からみんなみんな 消えちゃうから。」
「それで?」
「そんな重いから、消えてくんでしょ?」
「僕はただ、普通に……愛して欲しいんだ。」
「……ごめんね。でも……」
「僕は……涼架を愛してるんだ。」
「お願い……行かないで。」
「ひとりにしないで……。 」
好きなんだ。愛しているんだ。
普通って何?
愛し方は人それぞれでしょう?
どう愛したっていいじゃないか。
君には重い?
GPSも、盗聴器も、
「……愛してるよ……僕だって。」
「でも……僕を信用してるの?……って」
「感じちゃうんだ。」
「こんなの幸せだと言える?」
信用してるよ。
でも怖いんだ。
いつになったら
幸せの意味に気づけるかな。
「……ごめんね全部は受け入れられないや。 」
僕の思いを受け入れてよ。
「ん?……あ……ご飯……。」
「元貴……手、洗っておいで。」
「今日は元貴の好きなトマトパスタ〜」
「……まただ。」
「涼架、今話してたこと覚えてる?」
「話してたこと?」
涼架は若年性アルツハイマー。
だから、怖いんだ。
もし家を忘れたらどうする?
変な人に絡まれて、
記憶ないまま連れてかれて。
違う記憶を作っちゃったらどうする?
「重くてごめんね……」
「でも愛してるから。無くしたくないから。」
「大切にさせて欲しい。」