テラーノベル
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めめあべ(あべめめ?)
※左右がなかなか難しいもんでリバみたいになりました
阿部side
『あ、スマホ忘れた』
「取り行ってきなー」
『ん、ついでに充電器も持ってくるわ』
ご飯を食べ終わって風呂にも入ってお互いの髪を乾かして。今日は歴代で一番いちゃついた日だったような気がする。あとは寝るだけだけど何かあるかもしれない。何をとは言わないけどするのかな、とか思ったり。ベッドにダイブしてはこのベッドシングルかセミダブルどっちなんだろ、とかさっきスマホと充電器探しにいったけど充電器目の前にあるぞ、とかなんか色々考えてたらベッドサイドに置いてあるカレンダーが目にはいった。明日と明後日と、そのつぎの日に丸印がつけられてる。なんか大事な用事とか入ってんのかな、だとしたら俺お邪魔してて大丈夫なんだろうか
『充電器探してて気付いたんだけどここに置きっぱにしてたわ』
「うん、あるなぁって思ってた笑」
『気付いてたなら言ってよ笑』
けら〃と笑いながら彼が隣に潜り込んでくると広かったはずのベッドが一気に狭く感じた。くっつく口実になるからこのサイズでよかったな
『ちょっとだけ、話してから寝ようよ』
「ちょっとだけね、笑」
何か仕掛けてくるだろうと思って若干ドキドキしていた
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『…らしいよ、てことでおやすみ笑』
「ん、おやすみ笑」
何もなかった!吃驚するくらい何もなかったんですけどどういうこと?理性の擬人化なのこの人は。この小一時間で話したことと言ったら最近番になったゆり組のこと、ラウールの足の長さ99cmから変わってないのか、佐久間は康二のことどう思ってんだろうね、いわふかって結局どういう関係なんだろ等々メンバーの噂話ばっかり。面白かったけど恋人と二人っきりでベッドに居てこんなことある?欲を言えば手出して欲しかったなー…なんて。まあまた機会があったらでいいや、と潔く諦めて目を瞑った
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目黒side
身体の火照りで目が覚めた。まだギリ夏来てないはずなのにくそ暑い、なんだこれ。ふと思い出しスマホのライトをつけて枕元に置いていたカレンダーを見ると明日…いや日付越えたから今日なのか。今日、明日、明後日に丸がついてた。これヒートの予定日じゃねえか、すっかり忘れてた。光源がベッドサイドの小さめのライトしか無い状態でドアまで行くのは今の俺には難しかった。とりあえず彼を起こさないようにベッドから降りてドアの方へ向かおうと試みるもどうしても足が進んでくれない。その場にうずくまって動けなくなってしまって、どうしようかと必死に頭をフル回転させているとすぐそこから物音が聞こえた
「ん…、?めめぇ、?」
『あ、べちゃ…ん、』
まずい、今見つかったら襲われるかもしれない。いや別に阿部ちゃんならいいんだけど、と言うか動けなくなってるこの状態見られることの方が嫌だわ。隠れようも無いからぎゅうっと思いっきり身体を縮込まらせてみるも、あっさり見つかってしまったようで彼の声が上から降ってきた
「え?!めめだいじょ…え、いやちょ、どしたの…あ、え?これフェロモン、?ヒートか、!」
なんか阿部ちゃんが一人で騒ぎまくってる。パチ、と音がしてまず電気がついた。その後ドアが開く音がして…おそらく阿部ちゃんが部屋の外に出ていったのだろう、足音が遠ざかっていった。帰ってきて彼の手に握られていたのは抑制剤。せっかく持ってきて貰っといてこんなこと言うのはアレだけど、今を逃したらもう切り出せないような気がしたから受け取らないことにした
「大丈夫?ちょっと口開けれるかな」
『…やだ』
「っ…やだって何、飲んで貰わなきゃそろそろ俺もヤバいんだけど」
薬を持っていない方の手はキツく握られていて、荒くなる呼吸を整えるように深く息をしている彼が視界に入った。どうなってもいいから飲まない選択をしているのに、1年間待ったんだからもうよくない?
『…我慢しなくていーじゃん?』
「…誘ったのそっちだかんね」
『ん、』
彼の首に腕を回して深く口付ける。口元から首元にかけて、肌が出ている場所にどんどん口付けて、時々印付していくとお返しとでも言うかのように彼も同じことをし返してきた。すると彼の唇がやっぱり項で止まる
『…つけたい?阿部ちゃんのって印』
「…うん、」
『良いよ、俺とっくに阿部ちゃんのものだし』
「ふは、嬉し。一生大事にするから安心してもらってね」
沢山の愛と互いの体温を感じた深夜2時、俺たちは番になった
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阿部side
コトリと薬の瓶が置かれた音と共に俺たちの夜は始まって。長く甘く、愛し合って求めあって、気付けば空も白み始めているような時間になっていた
『っはぁ…あっつ、大丈夫、?』
「だ…い、じょうぶ…だけど、疲れた…」
最初は俺が上取ってたんだけど途中でこう、くるっと逆転されてしまって最終的には抱き潰された。みんな初夜ってこんな感じなの?めめが体力おばけ過ぎるだけか
『水飲めそう?』
「…飲ませて」
こうなったら彼の優しさに漬け込んで今日は甘え散らかしてやろう。そう思って飲ませて、なんて言ってみるとペットボトルを取りに行ってくれたみたい。彼が部屋を出ていこうと背を向けたとき俺が数時間前につけた噛み跡が項にくっきり残っていてちょっと嬉しかった。てかペットボトルさっき抑制剤と一緒に持ってきたやつそこにあるのにな笑
『ごめんなんか水これしか…あるじゃん』
「うん、あるよ」
『なんで言ってくれなかったの笑』
すごいデジャブ。結局彼が持ってきてくれたやつを開けて口移しで飲ませて貰った。水を飲んだからかいくらか落ち着いたため再び二人でベッドに寝転ぶ
『…今日、振り入れだね』
「…終わった、」
もうこの先のことは考えるのをやめよう。大好きな彼の腕の中で眠った夜と言うか朝は、とても幸せだった。その後寝坊した上に二人ともろくに動けなくて照からしっかりとお叱りを受けたのはまた別の話
コメント
4件
あれ? 赤い鼻水が...なんで? 最っ高ですd( ´ཫ` )