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こりん
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#brfr
suzu🎲⭐️🎼⏳🪽🎺
232
✦ ─────── ✦
失恋したからといって。
人は急に変わったりしない。
少なくとも。
いるまはそうだった。
◌ ───── ◌
金曜日の夜。
グループチャット。
❤️『飲むぞ』
💜『急だな』
❤️『失恋した奴がいるからな』
💜『誰だよ』
❤️『お前』
💜『うるせぇ』
🩷『金曜空けといて』
🩵『強制参加〜』
💜『拒否権は?』
❤️『ない』
💜『横暴だな』
相変わらずのやり取り。
画面を見ながら。
こさめは少しだけ笑った。
◌ ───── ◌
居酒屋。
四人席。
料理が並び始める。
❤️「で?」
💜「何が」
🩷「別れたんでしょ」
💜「まぁ」
あっさりした返事。
重い空気にはならない。
ならなかった。
❤️「ショック?」
💜「別に」
❤️「本当に?」
💜「本当に」
迷いのない返事。
強がりではない。
本心だった。
💜「楽しかったし」
💜「いい奴だったし」
💜「でも別れたなら仕方ねぇだろ」
奈津と蘭が顔を見合わせる。
こさめは静かにグラスへ口をつけた。
🩵(いるまくんらしいな)
そう思った。
そして。
少しだけ安心した。
◌ ───── ◌
料理が運ばれてくる。
お酒も進む。
❤️「こさ全然顔変わんねぇな」
🩵「まだ全然〜」
🩷「強いもんね」
💜「なんでそんな飲めるんだよ」
🩵「いるまくんが弱いんだよ〜」
💜「うるせぇ」
❤️「お前もう顔赤いぞ」
💜「気のせいだろ」
🩷「気のせいじゃないね」
💜「お前らひどくね?」
笑いが起きる。
いつも通り。
本当にいつも通りだった。
◌ ───── ◌
しばらくして。
店員が料理を運んでくる。
💜「こさ」
🩵「ん?」
💜「それ辛いやつ」
🩵「あ、ほんとだ」
💜「前食って死んでただろ」
🩵「死んでないよ〜」
💜「半泣きだった」
🩵「それは否定できない」
そう言いながら笑う。
自然な会話。
何気ないやり取り。
奈津と蘭は黙って見ていた。
本人達だけが気付いていない。
◌ ───── ◌
時間が過ぎる。
グラスが空く。
❤️「いるま」
💜「ん?」
❤️「もう酔ってる?」
💜「少し」
🩷「早くない?」
💜「知らねぇよ」
🩵「まだ一時間くらいだよ〜?」
💜「だから知らねぇって」
❤️「弱」
💜「うるせぇ」
また笑いが起きる。
こさめも笑う。
楽しい。
本当に。
楽しい時間だった。
◌ ───── ◌
だけど。
ふと。
考えてしまう。
💜「楽しかったし」
💜「いい奴だったし」
💜「でも別れたなら仕方ねぇだろ」
さっきの言葉。
あっさりしていて。
いるまらしい言葉。
🩵(もし)
グラスを見つめる。
🩵(もしこさだったら)
少しだけ。
息が苦しくなる。
🩵(いるまくんは)
🩵(同じことを言うんだろうか)
答えは分からない。
聞くこともできない。
◌ ───── ◌
帰り道。
駅前。
❤️「じゃあな」
🩷「また来週〜」
二人が先に帰る。
残ったのは。
こさめといるま。
夜風が少し冷たい。
💜「今日はありがとな」
🩵「何が〜?」
💜「付き合ってくれて」
🩵「強制参加だったじゃん」
💜「確かに」
小さく笑う。
その顔は。
いつもと変わらない。
💜「また飲もうぜ」
何気ない一言。
だけど。
胸が痛くなるくらい嬉しかった。
🩵「うん」
💜「今度はもう少し弱い酒飲む」
🩵「それは賛成〜」
💜「笑うな」
🩵「だって弱いんだもん」
💜「うるせぇ」
二人で笑う。
昔から変わらない。
本当に。
何も変わらない。
◌ ───── ◌
別れた後。
一人で歩く帰り道。
夜空を見上げる。
🩵(だめだなぁ)
苦笑する。
失恋したばかりなのに。
別れたばかりなのに。
🩵(優しくしないでよ)
期待してしまう。
🩵(諦めたいのに)
胸の奥が痛かった。
それでも。
💜「また飲もうぜ」
その言葉を思い出してしまう。
少しだけ嬉しくなる。
そんな自分が嫌だった。
✦
変わらない優しさは。
時に希望になる。
そして。
時に残酷なほど人を傷付ける。
✦
コメント
1件
あおいです、こんばんは🌷 第22話、読み終えました。いるまが失恋したばかりなのに、あっさりした態度で仲間と笑い合う姿が印象的でした。特に「楽しかったし」「いい奴だったし」「でも別れたなら仕方ねぇだろ」って、彼の潔さと強さが滲んでいてじんと来ました。そしてこさめが「もし自分だったら同じことを言うんだろうか」と考えて息が苦しくなる場面、その静かな切なさが胸に刺さります。 「また飲もうぜ」という何気ない一言に嬉しさと痛みを感じるこさめの心情が、とても丁寧に描かれていて好きです。変わらない優しさが時に希望であり、時に残酷なんだなって…。続きが気になります。