「もうッ…嫌なんだよッッ……!!!」
また嫌な夢を見た
隣には愛する人が気持ちよさそうに寝ている
時刻はまだ明け方
肌寒い時期になってきたこの季節の明け方は特に寒い
もう1度寝ようと布団に潜り込むけど、眠れない
愛する人を起こさないようにベッドから出てスマホを掴み厚手のコートを着る
家の鍵を開け、外に出る
外には冷たい風が吹いていたけど、あんな夢を見た後には、ちょうどよく感じられた
家の鍵を閉め、鍵をコートのポケットに入れ、ついでに手もポケットに入れる
この時間には車も居ないし、歩いている人も居ない。
俺としては歩きやすい時間帯だった
そこら辺を歩いているとスマホが通知を知らせた
画面を見ると愛する人からだった
起こしてしまっただろうか
画面をタップしてメッセージアプリを起動させる
見るとそこには
「かえらないで」
これだけだった
この言葉を見た瞬間、家に向かって走り出していた
一瞬のうちに、彼に何かあったのだと、そう思ったから
なにもなかったのならこんな言葉を送るはずがない
優しい彼だから
今までにないぐらい早く走った
家は、鍵が開いていた
背中に嫌な汗が流れる
急いで家に入るとそこには血を流して壁に寄りかかって座っている愛する人がいた
俺はすぐに愛する人に駆け寄り手が、服が汚れるのも構わず、体を支える
「だい……じょぶ……だから……」
「喋んないで!」
まだ喋れる辺りから、あまり深くは刺さっていないようだった
すぐにスマホをポケットから取り出し救急車を呼ぶ
呼んだあとは、マネージャーに電話する
まだ明け方だから起きていないだろうと思っていたけど、繋がった
事情を手短に説明すると、病院に向かうと言ってくれた
その後、救急車がきた
そこから、自分で病院に向かったのか、彼に同行したのか、分からない
けれど、たった1つ、分かってることがある
彼は、手術を受け、無事に一命を取り留めたこと
意識は、今はない
でも、直に目を覚ますだろうと言われた
俺は、寝ている彼の手を握りしめながら、眠ってしまった
「……もう……やめてぇよ……」
「もうちょっと…もうちょっと頑張ろうよ…!」
「は…?もうちょっと…?」
「いっつもいっつもそればっかり…」
「俺は……!!本気なんだよ……」
「………ごめん、俺が、巻き込んだから……」
「なんで謝んだよ……」
また、同じ夢
最近は同じ夢を繰り返し見て、気づいたら涙を流してる
俺の手が握っているのは愛する人の手
俺らは、この手で___
『はいおっけー!』
「お前、演技力高くね?」
と、しょっぴーに言われる
「まぁね」
「なんかうざい」
「え、待ってやめて嫌わないでなんでもします許してください」
一息で言うと、引かれた
めっちゃ引いてる
ねぇ傷つくんですけど
俺が悪いんだけどね
「これもすげぇ話だよな」
「……しょっぴー、ネタバレ」
「あ、」
コメント
6件
めめなべ来た〜!! どんどん読み進めるぞ〜!!
またまた神作な予感しかない✨……