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6.関係性
夜寝れないでいた。
先生が優しく抱いてくれた、
先生なのに、型から外れた行動。
私って先生にとってはただの一生徒なのかな。
少し特別だと思ってくれてるのかな。
それとも学校行けるようになったらもうこんなことは無くなっちゃうのかな。
私には分からないよ。
先生。ねぇ先生。
教えてよ。
ブーブーッ
アラームの音。
スマホを持ち時間を見る
8:00
今日は学校は休もう。
連絡を入れまた布団に戻る。
昨日から先生が頭から離れない。
大嫌いだったのに。
食欲もなくただ布団にうずくまるのにも疲れた。
気づけば時計は19時をまわっていた。
『はぁ。もうこんな時間か。』
体を動かしたくて近くにある昔よく遊んでいた川辺に散歩に行ってみた。
涼しい風が吹き抜ける。
何か遠くへ行きたい気分になる。
このまま塵のように消えることが出来たらどれだけいいのか。
川に1歩ずつ近づく。
もしかしたらこれで死ねるかもしれない。
消えれるかも。
靴を脱いで
1歩ずつ
右足が冷たい水に触れた。
『つめたっ、』
だれ?私以外に周りに人いなかったはず……
『せ、せんせい!???』
『東雲!こんなところで何してるんですか??夜遅くに!』
『いやー、なんでも。』
笠井先生。。
『お前に今死なれちゃ困るんだけど』
『え。嘘だ。わたしなんて、私なんて生きている意味なんてないんだって、クラスではみんな私の事空気として扱うし、家では1人。愛したことも愛されたこともない。』
『は?東雲。それは間違いだな。』
『なにが。』
『まず。クラスのヤツらのことなんて気にすんな。あいつらがどう思っていたとしても、おれはお前を空気だなんて思ったことない。俺の大事な生徒だ。』
『ただの生徒。』
『ん?』
『私は先生にとってただの生徒。何人もいる中の一生徒でしかない。私を特別に思ってくれる人なんていない。』
『あのなぁ。俺は今の立場的に』
『そうだよ!立場立場。先生は所詮シナリオ通りに動くだけ。私たちに勉強を教えるだけ。定型文を並べてるだけ。』
『東雲。』
『あ、先生。ごめん。』
私。悪いことしちゃった。
この場から逃げたい。
私は靴を持ち逃げた。
でも。手を掴まれた。
大きな大きな手に。
『東雲が別にどう思おうが勝手だが、俺は東雲のことただの生徒だなんて思わない。ただの生徒の相談ばなしをこんな長い時間かけて聞くわけねえじゃん。俺にとっては東雲が大事なんだよ。』
『うそだ。』
『うそじゃない。』
『うそだ!』
“バサッ
暖かい。
先生が後ろにいる。
『東雲。今日は帰ろう。明日学校は休みだし、休んだ方がいい。』
『せんせい、』
『ん?』
『先生の家。行ってもいい?』
『ああ。そうするつもりだ。』
『私。今1人になっちゃダメみたい。』
『行こう。』
あぁ。大嫌いなのに。大好きだ。
先生は私の手を引き歩き出した。
私の家で着替えだけ持ち先生の車に乗る。