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#B L
まのん👶🏻📛
510
1,986
mmkj
一部センシティブな描写がございます。
転生モノです。
時は昭和。
戦時中だった。
人々が慎ましい暮らしを強いられ、明日が今日と同じように訪れることすら、誰にも保証されていなかった時代。
そんな時代に、一人の男が生きていた。
名は目黒蓮。185㎝の長身で、町を歩けば自然と人目を惹くような男であった。
口数は少なく、特段愛想がいいわけでもなかったが決して冷たい人間ではなかった。
ただ、感情を言葉にすることが得意ではなかっただけなのだ。
たった一人を除いては。
「なぁ、蓮くん?」
隣を歩いていた恋人が、自分の名前を呼びながらいつものように目黒の腕を引っ張る。
「何?」
「今日、一緒に帰ろ!」
「いつも一緒でしょ。」
「あ、そっか、!」
と、おちゃらけて言う。
そんな恋人というのが向井康二。
目黒より年上であるにも関わらず、どこか弟のような無邪気さがあった。
人懐っこく、寂しがり屋で、目黒が少しでも離れればすぐに追いかけてくる。
「蓮くん、」
「ん?」
「今日さ、家、行ってもええ、?」
「…また?」
「ええやん」
「昨日も来ただろ。」
「昨日は昨日、今日は今日ですぅ」
向井はまたおちゃらけながら、次は目黒の腕に自分の腕を絡めた。
目黒は呆れたように息を吐く。
「…暑い」
「嘘つけ、そんな暑ないやろ!」
「暑い。」
「じゃあ離れた方がええ?」
向井が少しだけ腕を緩める。その向井の顔は、心なしかニヤリと口角が上がっていた。
「…好きにすれば。」
目黒はそういいながら向井の腕を払う動作なんて一切見せない。
そして、向井もにこにこしながら目黒から離れなかった。
その夜。
二人は目黒の家にいた。
向井は座布団の上で胡坐をかきながら言う。
「なぁ。」
「何」
「俺ら、ずっとこんな感じなんかな。」
「どういう意味?」
「ずっと、これからも、一緒におるんかなぁ…って。」
「………そうじゃない?」
「ほんまにっ、?」
「ほんま。」
向井は嬉しそうに笑った。
「よかったぁ。」
「何が?」
「蓮くんも、そう思ってくれてるんやなぁって。」
目黒は黙って向井を見る。
そして、静かに口を開いた。
「康二」
「ん?」
「俺は、康二が好きだ。」
向井は一瞬、言葉を失った。
恋人からの愛の言葉は何度聞いても慣れない。
「…俺も蓮くんのこと、だいすきや。」
「…康二、」
目黒は目配せした。
布団の方向へ。
「蓮くん、連れてって。」
肯定の合図だった。
姫抱きをして向井を布団へ連れて行けば、向井の口をめがけ、かぶりつくように甘いキスをした。
「っあ、゛れんく…っ、♡♡でる゛っ、ぁう゛♡」
「いいよ、沢山だして、っ、」
ぱちゅっ、ぱちゅんっ、と水音を鳴らしながら奥へ奥へと己を叩き付ければ、可愛い嬌声が向井から響く。
「れんく゛っ、♡れんくぅ、♡♡いっしょに、だそ…っ、♡♡、?ナカっ、きてぇッ、♡」
「はぁ…っ、康二が言ったからな…っ、だすぞ、っはあ、、」
そして2人は同時に果てた。
数日後。
目黒の元へ、一枚の紙が届いた。
赤紙。
召集令状だった。
目黒は、紙を握ったまま長いこと動かなかった、いや、動けなかった。
戦争へ行かなければならない。
その事実が、現実味を伴わないままそこにあった。
「蓮く~ん!遊び来たで――」
「って、突っ立ってどないしたん?」
「ぁ、こ…、じ、」
「……ぇ、これ、」
「嘘やろ…、なぁ、なぁっ、蓮くん、」
声が震えていた。
目黒は答えなかった。
「蓮くん…、」
「……、」
「…帰ってくる、よな、?」
目黒は向井を見る。
泣きそうな顔でそう訴えかけてくる向井を目いっぱい抱きしめ言った。
「帰ってくる。」
「絶対、?」
「絶対。」
向井は目黒の言葉を信じるしかなかった。
出征の日。
空は不思議なほど青かった。
こんな日に、大好きな恋人が戦場へ向かわなければいけない事実をまだ受け入れることができていないことを隠しながら目黒に言う。
「蓮くん、」
「うん。」
「絶対、帰ってきてな。」
「あぁ。」
「…っ、約束やでっ、」
「約束する。」
向井の差し出した小指に自分の小指を絡めながら目黒は誓った。
「……ぐずっ、すん、」
向井は下を向いて自分の泣き顔を必死に隠した。
きっと泣きたいのは目黒の方だと思ったから。
「康二…っ、」
絡めた小指をぎゅっと引っ張って向井の体を自分に寄せ、ハグをした。
「暫く、寂しい思いするかもしれない。」
「でも、絶対帰ってくるから待っててほしい。」
目黒はそういうと、自分の胸の中で泣いていた向井の顔を向かい合わせ、頬を添える。
「康二、好きだ。大好きだ。愛してる。」
宝石のように輝く涙を流す向井の唇に己の唇を近づけ、そっとキスをする。
「んっ、んぁ、」
数秒間のキスのあと、目黒は顔を離して、またハグをする。
「帰ってきたら、二人で暮らそう。」
「…ほんまに、?」
驚いて目を見開いたがうれしそうに、「おん!」と返事をした。
目黒は向井の頭を撫で、額にちゅっと口づけをした後、背を向け、歩き出した。
目黒は、一度も振り返らなかった。
泣き顔を向井に見せないために。
向井は目黒の背中が見えなくなるまで、そこに立ち尽くしていた。
新作です✨️
投稿すると言いながら大分時間がかかってしまい、申し訳ないです💧
この時代の知識に疎く、間違っている部分があるかもしれません。ご了承下さい。
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コメント
1件
切ない感じがあってめっちゃ好みです‼️たくさん泣いちゃうこーじ可愛い🧡🧡