暑くミンミンと蝉が鳴く公園のベンチ。
断る黄瀬さんを無理やり連れてきた結果、この黙り用。
僕も黄瀬さんも、俯いてただ口を閉ざすばかり。
……ただ、1人を除いて
💙「ん〜、、おいひ…」
この空気でよく食べれるなまひちゃんよ
僕の横でアイス……ではよく食べているサラダチキンを頬張る僕の親友。
黄瀬さんも困った顔をしている…ような気がする。
💙「……あ、てるちゃんも食べる?」
ずっとまひちゃんを見つめていたからかこて、と首を傾げて聞いてきたまひちゃん。
……間接キスだぞ???
💖「え、いや、いい……」
💙「?そっか、……んっ、ごひそうさま〜」
ウェットティッシュを取りだして手を拭く彼。
お願いだからこの気まづさも拭き取って欲しい……なんちゃって
💛「……ぁ、あの……帰っていいですか?」
うん、そりゃあそうだ
誰が喜んで2度しか会ったことの無い友達でもない人の食事の様子を見るのか
君のせいだぞ、まひちゃんよ
💙「えっ、ちょちょ、待って待って!話したいことあるから!!」
慌ててウェットティッシュをしまいごほん、と座り直すまひちゃん。
釣られて僕も座り直す。
💙「……てるちゃん、」
💖「…………うん、」
💖「……黄瀬さん、さ、……いいんですよ?」
💛「え?」
💖「自分の意見を蔑ろにしなくても、」
💛「……俺は役に立ちません、」
💖(俺は、かぁ……)
“俺の意見は”ではなく“俺は”
やっぱり、僕と似ていて
“貴方なんか何の役にも立たない”
💖「っ……………………」
💙「…これはあくまで僕の意見だけど」
💙「役に立たない人なんていないよ」
💙「人はそれぞれに長所も短所もある」
💙「……僕の知り合いが、よく言ってたんだ」
💖「……………………」
💛「…俺は、例外です」
💛「何をしようにも何かを忘れて」
💛「…修斗にも迷惑かけてる」
💙「……僕黄瀬さんのこと知らないけど」
💙「…きっと優しいんだね」
💛「………………え、?」
💙「優しくて、優しくて、人を傷つけたくないから、距離を置く」
💙「……1つ目の長所、」
💛「………………っ、」
💖「…黄瀬さんに来て欲しいんです、」
💖「黄瀬さんと授業をしたいんです、」
💖「……僕の我儘に、付き合ってください」
💛「…………ADHDって、知ってますか、」
💖「っ…………?!」
💙「…知ってる、」
知ってる。
AD/HD。年齢や発達に比べて注意力が足りず、衝動的で落ち着きがなく、日常生活に支障をきたした場合に診断されるもの。
……3つの発達障害の内の1つ。
💛「…俺が、ADの方です」
💛「…ずっと、迷惑かけてました」
💛「修斗にも……家族にも」
💛「修斗は……中学校が同じで…中学校は先生からクラスの人に話してもらってたんです」
💛「……周りの人…修斗以外がよく言ったんです」
💛「危ない人、だとか…役に立たない人……だとか」
💙「そんなこt」
💛「そんなことあるんです」
💛「…俺は、人に迷惑かけてばっかりで……」
💛「距離を、置かないといけないんです」
“そうなのかもしれない”
なんて、無惨にも思う。
だって、迷惑、かけてしまうんだ、
💙「迷惑かけてよ」
僕の横で、口が動いた。
💙「いっぱい、いっっぱいかけてよ」
💙「人なんてみんな迷惑かけることあるんだよ」
💙「それを支えあってこそ人間関係が成立する」
💛「……」
💙「僕も迷惑かけるから」
💙「黄瀬さんも、」
💛「…………………………」
💙「てるちゃんも、」
💖「…………………………」
💙「迷惑、かけて?」
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プロフィール追加情報➝❌
【𝐏𝐫𝐨𝐟𝐢𝐥𝐞】
💖てるとくん
桃川てると
新高校1年生。
Bルーム。
遮光グラスとデジタル耳栓は必須
茶色みのかかった黒色の髪をしている。
💙まひとくん。
蒼空まひと
新高校1年生。
Bルーム。
てるとの親友。
誰とでも仲良くなれる明るい性格。
💛そうま
黄瀬そうま
新高校1年生。
Cルーム。
ADHD(ADD)。
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AD/HDは作中で説明した通り。
AD(別名ADD)は注意欠如、HDは多動性です。
𝐓𝐡𝐚𝐧𝐤 𝐲𝐨𝐮 𝐟𝐨𝐫 𝐰𝐚𝐭𝐜𝐡𝐢𝐧𝐠.
コメント
4件
初コメ・❤︎・フォロー失礼します! プリ小説の方で読んでいた者です!! 主さんのペースで大丈夫なので頑張ってください!