道枝駿佑。
先日やっと想いが通じあった僕の恋人。
デビューした頃から、デビューして3年が経とうとしているこの時までずっと、心の中でみっちーのことを意識してきた。
意識し始めた当初は、みっちーは俺の運命の相手なんやないか、なんて大吾くん仕込みのBL脳が妄想へ突っ走るくらいにはその存在は大きかった。
だけど、みっちーも僕も男で、、、
運命の相手は女性であるはずだ、という僕の固定概念も相まって、現実はそんなに少女漫画ほど簡単にことは進まなかった。
特に、思春期の一時期は意識するあまり、みっちーと素直に話せなってしまって、不仲説なるものまで囁かれてしまい完全に関ジュ全体の雰囲気を乱していた、と思う。
しばらくし、僕の精神年齢が実年齢に追いついて、ファンの方達の中で不仲だと囁かれていたあの暗黒時代が終わった。
そんなこんなで大変だったが、みっちーとは、やっとよいメンバー関係を築くことに成功した。
2人きりで食べに行くことも増えたし、次の日高校があるのに夜中に長電話をしすぎて朝になる、なんてこともあるくらいには。
そんな毎日を過ごす中で、やっぱりみっちーが運命の相手とか、男女の性別とかじゃなくそもそもみっちーしか考えられないじゃないかとか、そんな風に思い直すのに時間なんてかからなかった。
北海道では早くも雪が降り始めた、という歴史的な大ニュースが世間を飛び交っている、ハロウィンが目前にせまった寒い冬の始まりのある日。
みっちーを少し小洒落たイタリアンに誘って、料理に合わせて頼んだ高いワインの酔いを冷ますために2人で、少し早いが冬限定のイルミネーションが飾ってある歩道を歩く。
立ち並ぶ店のショーウィンドウに映るキラキラとした街の灯りがみっちーの白くて綺麗な肌に反射する姿に、釘付けになった僕は、覚悟を決めて長年胸の奥にしまっていた想いを告げた。
「…あのね、みっちー。」
「ん、どした?」
ワインの酔いで、ふわふわと普段より幼く見える笑顔を浮かべるみっちーは華が綻んだように美しかった。
「僕な、みっちーが好きや。メンバーとしてとか、友達としてとか、ライバルとしてとかやなくて。恋的な意味で、好きや。」
「…え?」
「あ、いや…ごめんな、急に、こんなこと。あ、でも、本気やから、…決して冗談とかやない。…返事はいつでもええし。少しでも考えてくれたら、嬉しいから、」
みっちーに隙を与えないように、まくし立てるような告白は、決してロマンティックでもなんでもなく、カッコ悪かったけど、これしか言えなかった。
二人の間に長い沈黙が流れ、もう無理かと諦めかけたその時。
「……、ほんまに…?ぇ、やったら、あの、俺も…、長尾の事好き、です。」
少し瞳をさ迷わせながらもそう応えてくれたみっちーは、どんな物語のヒロインよりも愛らしく可愛かった。
「…ふはは笑、なんで敬語なん?」
「あ、え、あれ?なんでやろ?、」
ワインによるものか、照れているのか。
白い頬がさっきよりも紅く染まったみっちーの手を取って、その手をぎゅっと離さないように握り締める。
「僕と、付き合って下さい。」
「喜んで、。」
to be continued…
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