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なるほどすぎる…😭
ぁ…..今….私はなんて言った?
言ってはいけないことを言ってしまったかもしれない。
千秋くんを傷つけたかもしれない。
ごめんなさい。
そう言いたかった。
言いたかったけど….
何故だか声は出てくれなかった。
「ごめん….本当にごめんなさい…」
千秋くんは私に何度も何度も謝っていた。
悪いのは私の方なのに。
私は気づいたら走って海岸に行っていた。
どうしてもあの場から逃げたかった。
これ以上、千秋くんを傷つけたくなかった。
ママも千秋くんもタヒなないで、
「私がタヒねば良かったのに…」
そう、小さな声で呟いた。
心の奥がぎゅーっ苦しくなっていく。
大粒の涙が視界を奪っていく。
もう感情はぐちゃぐちゃだった。
その時、
夜空には音と共に1つの花が咲いた。
そう、私が嫌いな花火だ。
その時、ジャリ、ジャリ、という音と共に、
千秋くんが私の横に座った。
「花火ってさ、夜空に咲く花畑だよね。」
ただ一言、それだけ言った。
その前に私は千秋くんに謝らなければいけない。
「ねぇ、千秋くん….さっきはごめんなさい」
「え?」
何故か千秋くんは驚いているようだった。
「さっき…言ったことで千秋くんを傷つけたかもしれないって思って…」
そう言いながらも私はぼろぼろと
大粒の涙を零していた。
「大丈夫だよ」
そう微笑んだ千秋くんの顔は
まるで花火のように弾けた笑顔だった。
「あ、でも…これだけは約束して欲しい。」
約束….?なんの約束だろう。
「花火はタヒなないでほしいな」
そう言って悲しげに笑った。
多分、さっき私が呟いた一言が
聞こえてしまっていたのだろう。
「じゃあ、千秋くんもタヒなないでほしいな」
「なんで?だって俺は花火の母親を56したんだよ?」
「もういいよ。起こっちゃった事故は防げないことだったし。」
「それに、千秋くんが居なかったら私はずっとこれが嫌いだったかもしれないし」
そう言って私は夜空の花畑を指さした。
「…ありがとう、花火」
「どういたしまして!!」