テラーノベル
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朝。
シェアハウスのリビング。
窓から光が入っている。
すちはキッチンでパンを焼いていた。
「焦げた」
みことが笑う。
「また?」
らんはソファでスマホを見ている。
こさめはテーブルで牛乳を飲んでいた。
そのとき。
廊下から足音。
なつが出てくる。
少し眠そう。
でも昨日より顔は落ち着いている。
すちが言う。
「お、復活?」
なつが苦笑する。
「まあな」
ゆうがそれを見て、少し安心した顔をする。
なつは席に座る。
「腹減った」
すちが皿を置く。
「ほら」
パン。
なつはそれを食べる。
少し沈黙。
でも。
昨日までの重さは少しだけ消えていた。
そのとき。
こさめがコップを持って立ち上がる。
キッチンへ行く。
いるまも後から立つ。
「俺も水」
キッチン。
こさめが蛇口をひねる。
そのとき。
コップが手から滑る。
カラン
「あ」
床に落ちる。
割れてはいない。
でも。
拾おうとしてしゃがんだ瞬間。
頭をぶつけそうになる。
ゴン
「いった…」
こさめが目をつぶる。
その瞬間。
手が頭を守る。
いるま。
こさめの頭を押さえて、棚にぶつからないようにしていた。
こさめが顔を上げる。
距離が近い。
かなり近い。
こさめの顔が一気に赤くなる。
「……」
いるまも少し固まる。
数秒。
時間が止まったみたい。
リビングから。
らんの声。
「近くね?」
みことが小声で言う。
「近いね」
こさめが慌てて離れる。
「だ、大丈夫!///」
いるまも少し咳をする。
「……気をつけろ」
こさめはまだ顔が赤い。
「う、うん」
その様子を。
なつが静かに見ていた。
少し笑う。
「仲いいな」
こさめがさらに赤くなる。
「ちがう!」
みんなが少し笑う。
昨日の重さが嘘みたいに。
シェアハウスに笑い声が戻る。
でも。
そのとき。
玄関のインターホンが鳴る。
ピンポーン
全員が止まる。
ゆうが玄関を見る。
「誰だ」
なつも少し真剣な顔になる。
昨日のことがある。
ゆうがドアへ向かう。
ドアを少し開ける。
「……誰」
外に立っていたのは。
見たことのない男。
その男がゆっくり言う。
「ここ」
「なつ、いるよな?」
空気が一瞬で変わる。
ぼくにとってふまんがあります
…なんかいひとくんじゃあ!
ひときすぎなんだよ!
(こいつがかいてるのになぁ…)
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