テラーノベル
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「はぁ、はぁ、ぐっ」
はは これじゃ皆に心配されちゃうでござるな まぁアジトに帰れるかどうかも分からないでござるが
最期に、みんなで、どこか、行きたかったな、、、
「今日は単独任務だから迷わないようにね」
そうルイねぇに告げられた午後8時頃 風真はアジトの玄関で持ち物の最終チェックを行っていた
本当は沙花叉との共同任務だったけど、緊急の任務が入ってきちゃって沙花叉がそっちに派遣された
結果今回の任務は風真1人で遂行することになった
「アジトへの帰り道は覚えたでござる!だから大丈夫でござる!」
「本当?ちゃんと帰って来れる?」
「ちゃんと帰ってこれるでご!ざ!る!」
「はいはい」
今回ルイねぇとこんこよはデータの解析 ラプ殿は悪魔としての重要な会議(?)があるらしくアジトはもぬけの殻 風真が迷っても迎えに来れる人がいないのだ
「絶対帰って来れる?」
「これる!」
「絶対?」
「絶対!」
「じゃあ約束ね」
「約束でござる!」
そう言って指切りげんまんをした 侍に二言は無いでござる
「じゃあ行ってらっしゃい」
「行ってくるでござるー!」
よぉし!今日の任務もパパっと終わらせるでござる!
「ふぅ〜あらかた片付いたでござる」
任務開始から3時間が経過した午後11時頃 風真は敵のアジトで薬品のサンプルとにらめっこしていた
「これと〜これ あとはこれでござるな!」
こよちゃんから持ち帰るよう頼まれた薬品はこれで全部!いや〜見つけるのに時間がかかったでござる! 早く帰ってルイねぇの暖かいご飯が食べたいでござる!
《ヴー!ヴー!》
な、なんでござるか!?
《侵入者を発見しました これより自己破壊プログラムを遂行致します》
うそぉ!?そんなことある!?自己破壊プログラムってなんでござろうか?
とりあえず逃げた方がいいことは確かなので速やかに退散することにした
「確か風真はこっちから来たでござる」
来た道を戻るようにして出口を目指す コヨちゃんに頼まれてた薬品をこぼさないように慎重に でも出来るだけ早く走った
あれ?こんなに道入り組んでたっけ、、、?
おかしい 絶対に来た道を戻っているはずなのに全然出口に出られない これは、もしかして
「道が、変わっているでござるか、、、?」
多分侵入者が見つかったから防衛システムが作動したんだろう こよちゃんがそんなようなことを言っていた気がする
《5分後に自己破壊プログラムを作動致します》
まずいでござる、、、
「はぁ、はぁ、はぁ」
かなり走って出口近くにたどり着いた ここまで来るのにかなり時間がかかってしまった
「ここの角を曲がれば、出口でござる」
出口が見えた、その時だった
《出入口封鎖まで後10秒》
風真が見た時にはもう遅かった
出入口のシャッターが半分以上閉まっていたのだ
《後9秒》
とにかく外に出ないとと思って全力で走った 生きて、帰らなきゃ
《後8秒 7秒 6秒》
早く動け風真の脚!
《5 4 3》
あと少し!間に合え 間に合え!間に合え!!!!
《2 1》
行っけぇぇぇぇぇ!!!
《ガコン!》
、、、
「間に合っ、、、た?」
視界がシャッターの外に出た
間に合った
そう、思っていた
「脚が、引っかかって」
シャッターに足が挟まれていた
《これより自己破壊を行います》
走馬灯のように思い出した記憶 敵のアジトに侵入した時、地下に大量の火薬があったのを思い出した もしかして、あれは
「この建物、爆発するでござるか、、、?」
《自己破壊を行います》
火薬の量からしてちょっとやそっとの爆発ではないことは分かってる 距離を取らないと爆発に巻き込まれてしまう
でもシャッターの力が強すぎて脚を引き抜けない
引っ張ろうにもビクともしない
《カチッ》
スイッチの入ったような音がした その直後のことだった
[ドォォォオォォォオォン!!!!!]
大きな爆発音とともに風真の身体がシャッターとともに吹っ飛ばされた
そのまま風真は意識を失った
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