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シマーを筆頭に、一部の神官兵たちが、ヴェヒターの命令に忠実に従う神官兵たちの前に立ち塞がる。
結果、目の前の神官兵たちの意識は、ヴァレナや聖獣騎士たちから逸れた。
神官兵たち同士が互いを牽制し合うことで道が開け――ヴェヒターへ辿り着く道がしっかり出来上がっていた。
瞬時に状況を理解したヴァレナたちは、言葉を交わすことなく、この出来上がった道を一直線に駆け出していた。
先頭をエルヴィンとレオン、真ん中にヴァレナを挟み、フィン、ヨシュカと続く。
こうすることで、あぶれたヴェヒター側の神官兵が向かってきても、ヴァレナを守るように蹴散らすことができた。
「……チッ。気色悪いんだよ……!」
自分に向かってくるヴァレナたちに向けて吐き捨てると、ヴェヒターは身を翻して駆け出した。*******************
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