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計算上この方向で月に行けるけど、何時間も宙に浮かんで標高だけを上げ続けた体制だと心配になってきた。
地球から2日以上生きれる分の酸素を持ってきてるため、生死の問題はある程度大丈夫だが。
そこからさらに数時間、月に着陸した。
月には私が持ってるものと同じような外見のマタールナも見える。
マタールナとアルミニウムと月を触れさせて、月を自在に操れる状態にする。
操れるとはいえ、月を操作するイメージが必要だし月が簡単に速く何光年もの移動をさせるような操作はできない。
私は月を地球に向かって動かす操作をした。
この速度だと月が地球と衝突するまでには、だいたい半日〜1日もかかるだろう。
私…紙塔來雨の目的は、月を地球に衝突させて地球の全生命体を滅ぼすことだ。
皆生まれるときから運によって、その後の人生を左右される。
何の存在に生まれたか、環境、才能、周囲の人間など。
運が良ければ人生に成功して大金持ちの幸せになれるが、運が悪ければ衣食住に困り身体的にも精神的にも限界な生活。
虫などに生まれることも、運が悪すぎるといえるだろう。
そんな運による格差を無くして生きる方法なんてものはない。
それならばいっそ、全部無に帰してしまえばいいのではないだろうか。
死んで無になれば、不幸も悲しみも苦痛もなくなる。
岩が砕け散るような、大きめの音がした。
月を地球に向かわせる状態にしたまま、音のした方へ行ってみる。
今度は月にレーザーが放たれるのが見えた。
(もう月が動いてるのに気付いて、止めに来た奴がいるのか……でも、透明になってるのはお互い様。下手に始末すると、私がいることがバレるから、このまま月を地球に向かわせよう。)
再びレーザーが月の岩を砕く。
それも何回も、連続してレーザーが発射され続けていた。
(いや、この感じだと地球に衝突する前に、レーザーで月が壊れるのでは!?奴らは月を動かしてる者を当てずっぽうで探すのではなく、地球に落ちる前に月を壊すことで地球の崩壊を止めようとしてるのか……それなら、月を壊す奴は皆殺しにさせてもらう。)
見えたレーザーから人がいる位置を予測して、酸化銅とマタールナを化合しそこに私もレーザーを放つ。
相手の幻惑による透明化が解除され、青い髪をオールバックでひとつ結びにした男性の左半身が吹き飛ぶ様子が見えた。
(伊勢先生か……心臓がある部分も吹き飛んでるから死んだだろう。まだ2人生き残ってるな。)