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【みや視点】

2/14。ただの平日です。


なつ「施設にいた頃はママがチョコくれたんだけどな」

K「買ってくりゃいいやん」

あるま「そうじゃない」


バレンタインデーとか言うやつ。全く知らないわけじゃない。なぜならバレンタインを理由に死んだやつを山ほど見たから。普通にいいイベントだとは思ってない。なぜなら上記説明通りだから。人間になって楽しみとも思ってないなぜならそうだから。


みや「またいっぱい人が死ぬ」

ちゃげ「こわっ、どうした急に」

みや「バレンタインに告白して振られたから自殺したとかいう意味わからん人間いっぱい見てきたから」

K「死神らしい評価だな」

影。「そうだった?」


とまぁそんな印象はあるものの、個人差ありってやつだろう。そんなこんなで、チョコ食べたそうにしてるKもいるし、チョコ作るか!という話になった。




K「んまぁ〜……」

なつ「美味しいねぇ」

あるま「まぁ、なんか違う気はするけど美味いからいいや」


俺は甘味は、というか人間のご飯は口に合わないのが今までの食事でわかっていたから食べなかったけど、美味しそうに食べてる顔を見てるだけでなんかお腹が膨れる気がした。


K「板チョコでも充分美味しいけどさ、やっぱアレンジっていいね」

めーや「にしても……奏料理上手くなったね」

K「でっしょでしょ?!」

ちゃげ「まぁこの中でまともに料理できんの俺となつぴょん、あとかげぴがちょっとできるだけだったからねw唯一の女の子には頑張ってもらわないと」

K「正直料理とか裁縫とか、やろうと思って挫折してを繰り返してたし、教えてくれる人がいるのは全然違ったわ。」


たしかに、忍び込んだ学校の調理室勝手に借りてやってたり、野宿の時に勝手に火起こしして料理しようと試みて爆発してたり、挫折というか命の危機を感じたことは何度かあったな。人間のご飯ムズい!って叫んでたっけ。結局かげまるがいい感じに後片付けしてたし。


影。「完全眷属って都合のいい尻拭い役じゃないからね?」

K「でもかげぴやってくれるから〜。」

影。「ちっ」

みや「ありがとなぁ」

影。「こいつらまじで……」


かげまるが甘やかすのが悪いと思う、本当に。別にKの言うことに逆らえないわけじゃないし、単純にお人好しなだけだろうけど。


バブケ「来年は奏がチョコ作ってくださいよ」

あるま「確かに〜、ちょーだいね〜」

K「腕によりをかけて作ってやるよ」

影。「爆発させないでね」


人から貰い物をする、そんなことは今まで無かったからな、まぁ貰ったところで俺食べないけど。


ちゃげ「めんどくさいし今日夜ご飯鍋でいい?」

なつ「チョコ作ったしいんじゃない?」

せと「キムチ鍋がいい〜」

ちゃげ「そんな好き嫌い分かれるやつはめんどくさいので嫌です!」

K「チョコ……」

アベ「はい、どーぞ」


自分の分が無くなったKがつぶやくと、横にあったチョコレートをアベレージがKの口に突っ込む。モゴモゴしながら幸せそうにチョコを食べるKは、年相応、いや、今偽っている年齢よりずっと幼く見えた。

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