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#まじっく快斗 # 名探偵コナン
pr様_@
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新一との約束から、一週間。
その間、翔の胸の内は激しく荒れ狂っていた。 昼間、江古田高校の教室で隣り合えば、快斗はいつも通りバカ話をして、手品で周囲を笑わせている。その底抜けの明るさの裏で、あいつがどれほどの孤独とリスクを背負って『怪盗キッド』をやっているか、翔は痛いほど知っていた。
(僕がここを去れば、あいつは本当に一人になってしまうかもしれない)
一方で、夜に一人、自室で自分の手のひらを見つめれば、耳の奥で兄・新一のあの必死な声が蘇る。
『お前ほどの頭脳があるなら、夜の闇で泥棒を助けるんじゃなく、昼の光の中で、俺と一緒に事件の謎を解き明かす側に回るべきだろ!?』
そして、母・有希子の泣き出しそうな声。
工藤の血が、探偵としての地が、確かに翔の魂を揺さぶり、夜の闇から引き剥がそうと誘っていた。 怪盗CATとしてのスリルに満ちた夜の居場所か。それとも、実の家族と共に歩む、光に満ちた探偵の未来か。 二つの世界の境界線で、翔は幾度も夜を明かし、葛藤し、そして――。
――そして、運命の「来週」が訪れた。 皮肉にもその夜は、怪盗キッドが新たな獲物『トワイライト・エメラルド』を狙う、犯行予告当日でもあった。
舞台は、東都タワーの展望台。
新一はキッドを捕まえるためではなく、ただ一人、約束の場所に現れるはずの弟を待つために、タワーの最上階から少し離れた緊急連絡通路に立っていた。母の有希子から共有された情報によれば、ここはCATが侵入する際の死角になる場所だ。
「……時間通りだな、翔」
闇の中から、カツン、と足音が響いた。
現れたのは、あの日と同じスタイリッシュなモノトーンの衣装。
しかし今夜は、顔の半分を物理的に隠すように斜めにかぶっていたあの猫のお面を、翔は最初から外して左手に持っていた。剥き出しになったその顔は、新一と全く同じ、工藤の端正な顔立ちそのものだった。
「待たせたね、新一兄ちゃん」
翔は小さく笑った。その瞳には、一週間の葛藤を乗り越えた、静かで、圧倒的な光が宿っている。
「一週間、死ぬほど考えた。母さんのこと、君のこと、そして――僕自身の、工藤の血のこともね」
新一は固唾を呑んで、弟の次の言葉を待った。 翔は左手のお面をじっと見つめ、それから前を見据えて、はっきりと告げた。
「――決めたぞ」
その言葉の響きに、新一の身体がわずかに震える。翔がどのような未来を選び、どちらの側に立つ覚悟を決めたのか。その答えは、彼の表情から容易に読み取ることはできなかった。ただ、その瞳にある迷いは、完全に消え去っていた。 新一が言葉を失っていると、翔は一歩、新一に近づき、静かに条件を突きつけた。
「ただし、一つだけ条件がある。……これを呑んでくれないなら、僕の答えはすべて白紙だ」
「……条件? なんだよ」
「探偵側になるのは、いい」
翔の声が、冷徹なまでに真剣なトーンへと変わる。
「だけど――怪盗キッドだけは、絶対に捕まえるな」
「っ……何言ってるんだよ翔! あいつは立派な犯罪者だぞ!?」
新一は思わず声を荒らげた。探偵として、その条件を簡単に呑むわけにはいかない。 だが、翔の視線は微塵も揺らがなかった。
「あいつには、あいつの命をかけた『目的』があるんだ。それを邪魔することは、僕が絶対に許さない。たとえ君が相手でもね」
翔はそう言うと、左手のお面を再び顔の斜め上へと引っ掛け、顔の半分を闇へと隠した。
「怪盗キッドを追うなとは言わない。彼と知恵比べをするのは君の自由だ。だけど、あいつの首に手錠をかけることだけは、僕が全力で阻止する。……どうする、名探偵? この不条理な契約、君は結ぶかい?」
お面の奥から覗く、鋭い工藤の目。
新一は拳を強く握りしめ、弟のその眼差しを真っ向から受け止めた。 タワーの外では、今夜も白いマントの怪盗を追う警察のサイレンが鳴り響き始めている。光と影、探偵と怪盗。すべてを巻き込む、双子の新たなゲームの幕が、静かに上がろうとしていた。
コメント
1件
**はる。だわ。** え、ちょ、ラスボス感半端ないんですけど!?翔くん、探偵側につくって決めたかと思いきや「キッドは捕まえるな」って条件をつけるの、最高にカッコよすぎる……。工藤の血を認めた上で、自分なりの正義を通すスタイル、痺れるわ。新一兄ちゃんもコレどう捌くんだろう。次回、完全に待機するわ🔥