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「チッ……」

「グルッペンさん、気持ちは判りますが抑えてください。殺気で呼吸が止まりそうです」

知らぬうちに拷問部隊長さえも苦しくなる様な殺気を放っていたグルッペンに、エーミールが小声で抗議した。

「あ、エーミール、済まない。トントンの事となるとな……」

「まあ、判りますよ」

鬱とゾムで敵国に潜入したは良いものの、トントンが監禁されてる部屋についての情報がゼロだった為、闇雲に探してもしょうがないと言う事で、今二人は撤退している。


「情報管理官、鬱。只今帰還致しました」

「暗殺部隊長、ゾム。只今帰還致しました」

「ご苦労であった。して、情報が無かったとは?」

「僕がハッキングしてQ国のあらゆる情報のセキュリティをアンロックしたんだけど、何処からどこまで隈なく探しても、トンちが監禁されてる部屋に繋がりそうな情報は何一つ無かった……」

鬱がしゅん……する中でグルッペンは顔を俯けたった一言。

「これが一つ目のトラップか……」


『総統命令だ。トントン救出の後Q国を破壊し尽くせ。ただし外交官と研究者だけは生捕りにせよ』

『ハイル・グルッペン‼︎』


そこからはただの殺戮が行われた。殺戮と殺戮と殺戮。狂犬達率いる前線部隊が、Q国の兵士達を次々と肉塊へと変えてゆく。そうしてできた道をグルッペンは進んでゆく。グルッペンの目には肉塊と化した兵士達も何も写っていない。ただ写すのは、この先に居るであろう、己の右腕だけだった。


基地の前まで来ると、あの胸糞悪い外交官が立っていた。

「ほうほう、総統ご自身から出向いてくるとは。よほど大切な右腕だったのでありましょう」

「さぁ、トントンを返して貰おうか。さもなくば……」

グルッペンはそう言うと、己の得物である双剣を抜いた。

「無駄ですよ。貴方の相手は、私ではありません」

再びその目が世界を映すまで

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