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ゆんしょ
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翌日。
照は朝から本社へ向かった。
辰哉は支社で通常業務。
離れて仕事をするのは今日が初めてだった。
昼休み。
辰哉のスマホが震える。
💛「昼ちゃんと食べた?」
辰哉は思わず笑う。
💜「食べた」
すぐに返信が来る。
💛「よかった」
それだけ。
たったそれだけのやり取りなのに、辰哉の表情は自然と柔らかくなった。
隣の席の後輩が不思議そうに見ている。
「深澤さん、なんか今日機嫌いいですね」
💜「そう?」
「珍しく笑ってる気がします」
💜「気のせい」
慌ててスマホをしまう。
少しだけ頬が熱かった。
────────
夕方。
照が支社へ戻ってきた。
本社での打ち合わせは思ったより長引いたらしい。
エレベーター前で鉢合わせる。
💜「おかえり」
💛「ただいま」
その一言だけで、お互いほっとした。
────────
帰り道。
今日は寄り道もせず駅へ向かう。
照が小さな紙袋を差し出した。
💜「なに?」
💛「本社の近くで見つけた」
中を開けると、小さな焼き菓子が入っていた。
💜「え、これだけのために?」
💛「甘いの好きだろ」
辰哉は思わず笑う。
💜「ありがとう」
💛「一個しか残ってなかった」
💜「じゃあ半分こする?」
照は少し考えてから笑った。
💛「いや、辰哉が食べて」
💜「遠慮しないの」
辰哉は袋を開けると、焼き菓子を半分に割って照へ差し出した。
💜「はい」
照は少し照れながら受け取る。
💛「ありがと」
歩きながら二人で同じお菓子を食べる。
特別なことじゃない。
高価なプレゼントでもない。
でも辰哉は思った。
(こういう時間が、一番好きかも)
────────
駅へ着くと、ホームには電車を待つ人が並んでいた。
💜「そういえば」
💛「ん?」
💜「本社どうだった?」
照は少し笑う。
💛「忙しい」
💜「それは想像つく」
💛「でも」
💛「頑張れそう」
💜「なんで?」
照は少しだけ照れくさそうに視線を逸らした。
💛「帰ってきたら辰哉がいるから」
辰哉は肩を軽くぶつける。
💜「そういうことサラッと言うな」
💛「本当だから」
二人で笑う。
その様子を、ホームの反対側から一人の社員が偶然見ていた。
「あれ……?」
照と辰哉は気付いていない。
社員は首を傾げながら、小さく呟く。
「もしかして……」
二人の秘密を知る人物が、少しずつ増え始めていた。
コメント
2件
誰だ!? もしやめっちゃ前にグイグイ来た女か!?
うわあ、この距離感、たまらないですね……。離れて仕事してても「昼食べた?」のたった一言でお互いの顔がほころぶ感じ、もう完全に恋人同士じゃないですか。焼き菓子を半分こするシーン、何気ないのに「こういう時間が一番好き」っていう辰哉さんの気持ちにすごく共感しました。最後の同僚の「もしかして……」で終わるのも、続きが気になって仕方ないです!