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翌朝。
いつも通りのオフィス。
辰哉がパソコンを立ち上げていると、後ろから声がした。
「深澤さん」
振り返ると、向井康二だった。
🧡「ちょっとええ?」
💜「どうした?」
康二は周りを確認すると、小さく手招きする。
給湯室まで歩いていく。
────────
💜「何?」
🧡「単刀直入に聞くで?」
💜「うん」
🧡「照にぃと付き合っとる?」
辰哉の動きが止まった。
💜「……は?」
🧡「昨日、駅で見てもた」
💜「……」
🧡「お菓子半分こしとったやん」
💜「それだけで?」
🧡「それだけちゃう」
康二は腕を組む。
🧡「照にぃ、深澤さん見る顔が仕事の時と全然違う」
🧡「昔から知っとるけど、あんな顔するの深澤さんだけや」
辰哉は思わず苦笑した。
そんなに分かりやすかったのか。
💜「……内緒にしてくれる?」
康二は一瞬目を丸くしたあと、大きく笑った。
🧡「やっぱり!」
💜「声大きい!」
慌てて口を押さえる康二。
🧡「ごめんごめん」
💜「まだ誰にも言うつもりないんだ」
🧡「分かっとる」
🧡「安心しぃ」
🧡「俺、口堅いから」
辰哉はほっと胸をなで下ろした。
💜「ありがと」
🧡「でもな」
康二は少しだけ真面目な顔になる。
🧡「照にぃ」
🧡「最近めっちゃ楽しそうやで」
💜「え?」
🧡「前は仕事終わっても難しい顔しとったのに」
🧡「今はよう笑っとる」
辰哉は自然と笑みがこぼれる。
────────
昼休み。
照が本社から戻ってきた。
給湯室でコーヒーを淹れていると、康二がひょこっと現れる。
🧡「照にぃ」
💛「ん?」
🧡「最近ええことあった?」
💛「なんで?」
🧡「なんか機嫌ええやん」
照は少しだけ笑う。
💛「そう見える?」
🧡「見える見える」
💛「気のせい」
そう言いながらも、口元は緩んだままだった。
康二はその様子を見て心の中で笑う。
(隠す気ないやん)
────────
終業後。
辰哉がエントランスで照を待っていると、照が小走りでやってきた。
💛「待たせた」
💜「大丈夫」
二人は並んで歩き始める。
💜「今日さ」
💛「うん?」
💜「康二にバレた」
照がぴたりと止まる。
💛「……え?」
💜「昨日見られてたみたい」
照は数秒固まったあと、小さく笑った。
💛「さすが康二」
💜「でも誰にも言わないって」
💛「なら安心か」
💜「うん」
少し沈黙が流れる。
照がぽつりと呟く。
💛「いつかは」
💛「隠さなくてもいい日が来るのかな」
辰哉は照の横顔を見る。
💜「その時が来たら」
💜「ちゃんと一緒に言おう」
照は静かに頷いた。
💛「一緒にな」
夕暮れの街を、二人は肩を並べて歩いていく。
今はまだ秘密。
でも、その秘密は少しずつ、温かい未来へ近付いていた。
ゆんしょ
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コメント
2件
こ、こーじだ!!!! 続き楽しみ!!!!
いやあ、第21話、すごく良かったです……! 康二にバレるシーン、ハラハラしたけど、彼が照くんの変化に気づいて「最近めっちゃ楽しそうやで」って言うところがもう、グッときました。二人の関係を誰かに知ってもらう第一歩、という感じがして温かい気持ちになりました。「一緒に言おう」って約束も素敵です!