「ごめん、奈緒。俺、やっぱり梓の事を放っておけない」
急に呼び出した私に浩太は衝撃的な言葉を放った。
「え……」
私は驚きのあまり言葉を失ってしまった。
「本橋さん、そういうことだから浩太の事は諦めてね」
急にどこからともなく森田さんが現れ、浩太の肩に手を置くと指を滑らせるように動かす。
「梓」
浩太が振り返り森田さんの顔を見ると、肩に置かれたその指先に軽く触れるように指を絡める。
森田さんは嬉しそうに頬を染めると、浩太の指先を握り返した。
私はその光景を目の当たりにして居たたまれなさと、そして尋常じゃないくらい心拍数が上がり、息が詰まるような感覚に襲われる。
「じゃあ」
浩太はそっけなくそう言うと立ち上がり、私に背を向けるように歩き出した。
「もう浩太に関わらないでね」
森田さんも念を押すように笑顔で言うと、浩太の後を追うように駆け出し、そして肩を並べ遠退いてゆ************************
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