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朝になり、窓の外にはぼんやりとした光が差し込んでいた。
目を覚ますと、隣で照がまだ眠っていた。
心地よさよりも、言い知れぬ気まずさとだるさが体を支配する。
自分が望んだこととはいえ、
(ほんとにやっちまったな……)
昨夜の出来事を思い出し、頭を抱えた。
その日以降、胸の奥に残る何かがあった。
だけど、その何かが、何なのかはまだ分からなかった。
ただ、一つ確かなのは、
もう、元には戻れない。
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それからも忙しい合間をぬって、お互いを求め合った。
次の日が同じ現場だった時は、いつも優しく労ってくれる。
あの日以降胸に残る何かは、優越感なのだと思った。
俺らの周りにはいくらでも可愛い人がいるのに照は俺を求め、労ってくれる。
そんな優越感なのだと。
だけど関係を続けているうちに、気づいてしまった。
照が、ほかのメンバーやスタッフと話しているとモヤモヤすることに。
照が他の人と笑って話しているのを見るたびに、自分の立場の曖昧さに気づかされる。
“俺たちはただ夜を過ごすだけの関係”
いつの間にかそれ以上の感情を持つようになっていた。