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氷河の世界で記憶のない君

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氷河の世界で記憶のない君

20 - 第16話 眠気

♥

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2025年03月08日

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痛い寒い怖い

俺…死んじゃうのかな…

ななっし~とずっと…一緒に居たかった

ごめん…ごめんねななっし~…

…ふと、周りが暖かくなってきた。

…ななっし~…皆…?そこにいるの…?

一段と暖かいところに向かう。


「ん………?」

目を開ける。長い時間寝てたせいか、頭がぼーっとする。

「さもくん…!」

ベットの側に、涙目のななっし~がいた。

皆も嬉しそうに、俺のことを見てた。

「ななっし~…?皆」

「うわああああさもくん!!!」

「えちょ、ななっし~!?」

ななっし~は俺に抱きついてきて、声を上げて泣き始めた。

「ななっし~、ちょっと力強すぎ…」

「だって!さもくん死んじゃうかと思って…私さもくんのこと守れなくて…」

ななっし~…

「ななっし~は悪くないよ…俺こそ心配かけてごめん…」

「うぅっ…ぐすっ…」


〈おどろく視点〉

「皆もごめんね…心配かけて」

さもさんがスープを食べながら悲しそうに眉を下げる。

「いやいやそんなことないよ!」

「そうだよ、それに…二人がやられたってことは、そんなにやばいやつと戦ったってことだよな…?何があったんだ?」 凸さんがそう聞くと、二人は表情を硬くする。

「実は…」


「まじで…?」

「…さもさんとななっし〜さんを襲ったのは、俺達の拠点を襲ったのと同じ変異種かもしれない…」

「変異種はそう何体もなるものではないですもんね…」

「でもさ…変異種にしては変だよね?」

べるさんの言葉にニグさんとあふぇさんは頷く。

「アイツの周りの空気は…濁ってた。吸い込んだら…まずい」

私は思わず膝の上で手を握る。

「とりあえず…色々ありすぎて疲れたし、今日は皆休もう。さもさんとななっし〜もしばらく様子見るためにここにいたら?」

「そうさせてもらおうかな」

「本当にありがとう。」

私も疲れたなあ…眠い…

私は心の奥の不安を眠気で誤魔化して、部屋に戻った。

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