「授業始まっちゃうし、もう座んない?」
「えー?別に良くない?」
「舞凜ちゃんって真面目すぎて疲れちゃう時あるよね笑」
もう気にしていない、多分
些細なことなのに何故か心に引っかかってて…
だって私なにか間違ったことした?
してないよ、そうやっていつも誤魔化してる
ふざけてるぐらいなら真面目な方がいい。
それで褒められたことだってあるし!!
でも…正直いうとそういう人に憧れる時もない訳では無い。
あぁ、もっと軽くやれば楽なのに…
そういう時にふと考えてしまう。
いけない、つい過去のことを…
そう、私はこのポケットティッシュを届けに来たんだ。
恐る恐る探偵事務所のドアを開いた。
「失礼します。下のカフェで働いているものですが、こちらの探偵事務所のポケットティッシュが落ちてて差し支えなければこちらで廃棄しますが…」
「お!きたきた〜」
「へ?」
ん?どういうこと?きたきた〜って何が?
「ちょっとふっか!いきなりそれは困るでしょ!!」
「え!?阿部さん!?」
「あはは、舞凜ちゃんお疲れ様……」
「なんでいらっしゃるんですか?」
「まぁちょっと色々と…ね?」
色々…?気になったけどこれ以上つっこむのはやめておこう。
私の脳みそがキャパオーバー寸前だ。
「ありがとね〜ポケットティッシュくらいならわざわざ持ってこなくてもよかったのに、真面目ね〜わら」
真面目…か
「すいません…お手数お掛けして…」
「え?なんで謝んのよ、真面目ってそういう意味じゃなくて俺にはあんまりない感覚だからすごいな〜って思ったってことよ?わら」
すごいな〜なんて初めて言われたかもしれない
今まで心に引っかかっていたものがほんの少しだけ軽くなった気がした。
「一応預かっておくね、ありがとう!」
「あ、全然大丈夫です。」
「ということで本題に入りたいと思いまーす!!」
「は?」
「うん、ふっか何言ってんの?」
今まで静かだった阿部さんが口を開いた。
「お〜!お客さん?」
なんか人増えたんだけど
「なんかうるさくね、どうしたの」
え?また?
「お!ちょうどいいや、みんなも聞いてよ」
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