稲神家の遺言
猛吹雪によって陸の孤島と化した旧家・稲神家。
当主の遺言状開封のために集まった親族たちを待ち受けていたのは、「罪を背負う者が消えた時、真実は現れる」という不穏な言葉だった。
その夜から始まる、館の剥製や家系図に見立てられた不可解な連続殺人。
全身から毛が生え出た遺体、雪の上に消えた足跡、密室の本棚倒壊――。
探偵・神代寺は、オカルトに見立てられた死の裏に潜む「生石灰」「逆歩」「氷の融解」といった綿密な物理トリックを解き明かし、30年前の凄惨な罪へと辿り着く。
しかし、事件解決の背後には、もうひとつの「消えない影」が残されていた。