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「桃時さん。あなた。雨花さんを授業に出席させなさい。今日だけで良いから」???「は?」
桃時は担任の先生に呼び出しを食らっていた。その内容は、「雨花」を授業に出席させて欲しいというもの。
「今日だけお願いするわよ」
桃時「え、普通に嫌ですけど。めんどくさいし」
「今日は学園のOBが来校する日なの。悪い所をみせたら「この学園は変わってないなぁ〜」とか言わせて笑われてしまうかもしれないじゃない!!だから絶対に出席させるの!」
桃時「昔からなんですね。この学校の協調性のなさは」
「とにかくお願いね」
桃時「だからどうしてアタシなんですか?」
「あなたがクラスの中で一番雨花さんと仲良いでしょ?だから頼んでるのよ」
桃時「頼まれる義理はありませんね」
「内申点下げるわよ」
桃時「それ脅しですよね?!担任のすることじゃないですよね?!」
「内申点をさげられたくなかったら私の言うことを聞く事ね」
桃時「このクソ担任が……」
「なんか言った?」
桃時「分かりましたークソ担任ー」
「分かればよろしい。……ん?今あなた「クソ担任」って言ったわよね?!」
先生がツッコむ頃には、桃時は教室から出ていた。
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桃時「……ということで、雨花?あんたには今日一日授業に全て参加してもらうわ」
雨花「桃時ちゃんの内申点がかかってるんだっけ?確かに下がったら服飾学校に行けなくなるかもだけど……結構ひどいことするね」
桃時「ていうか雨花がサボってなかったらこんなことにはなってないのよ!!」
雨花「ご最もなご意見です。はい。すみません。」
桃時「全く……とにかくアタシがみ張ってるから絶対サボるんじゃないわよ?」
雨花「任せとき!」
雨花は自信満々である。
桃時「(な〜んか嫌な予感がするのよねぇ〜)」
桃時は雨花が自信満々な時ほど何かアクシデントが起こると想っていた。
桃時「とにかくもうあんまり時間ないし、次移動教室だから、行くわよ」
雨花「はぁーい」
雨花と桃時が移動しようとすると……
???「雨花さーん!!」
雨花「おっ!小春くん!」
桃時「げっ」
雨花たちの前に現れたのは、「小春」だった。
小春「実は相談事があって。海音の事なんですけど!」
雨花「おぉ!もちろんいいy……」
桃時は雨花の口を塞ぐ。そして小声で話す。
桃時「ダメに決まってるでしょ」
雨花「ですよね……」
小春「あの……?」
小春が少し戸惑っている。
桃時「あのね。小春。アタシたち実はものすごく急いでるのね。だからあそこに瑠璃人がいるでしょ?」
小春「いますね」
桃時「海音のことで一番真剣に考えてくれるのはあいつだと想うのよ。だからあいつに相談するのはどうかしら?」
小春「そうですね!分かりました!雨花さんも桃時さんもありがとうございました!急いでいるのにすみません」
雨花「気にしないで!寧ろあんまり力になれなくてごめんね?」
小春「いえ!大丈夫です!では行ってきます!」
桃時「行ってらっしゃい〜」
小春は瑠璃人に話しかける。
瑠璃人「相談事ならそこにいる雨花と桃時にしろよ」
小春「でもあの二人が瑠璃人さんに相談した方が良いと」
瑠璃人は雨花と桃時をみる。
桃時はニコニコ顔で手を振り。雨花はなんてことの無い顔をしている。
瑠璃人「何となく察したわ」
小春「?」
瑠璃人「で、何だよ。相談事って」
こうして、小春は瑠璃人に相談事を、し始めた。
桃時「これで一件落着……」
???「雨花さん!!」
???「雨花」
桃時「……こいつこんなことある?」
雨花「どうしたの?二人共」
次に話しかけてきたのは、「紅緒」と「海音」だった。
紅緒「実は美術の授業で他学年の人に絵のモデルをしてもらわないといけないんです。私たちの班だけ遅れてて、誰か時間の空いてる人に頼もうと想いまして……今日中に描いて出さないといけないんです」
海音「雨花。どうせ授業サボるんでしょ?私たちの絵のモデルになって欲しいの」
雨花「うん!いいy」
桃時「…………」
雨花「はいすみません。ごめんね?二人共!どうしても外せない用事があるんだ……だから申し訳ないけど、別の人に頼んでくれるかな」
紅緒「そうですか……」
海音「雨花が優先する用事ってよっぽどのものなんだろうね」
桃時「(授業だって言ったらこの二人信じるかしら?)」
雨花「あは、はは……とにかくごめんねぇ!」
紅緒と海音は去っていった。
桃時「今度こそ一件落……」
???「雨花さーん!」
雨花「おっ!橙ちゃん!どうしたの?」
桃時「……こいつどうなってるの?」
「橙」が現れた。
橙「美術の授業で他学年の人に絵のモデルになって欲しいんですが……どうでしょうか?」
桃時「あぁもうキリがないわね……悪いけど……」
雨花「美術の授業……絵のモデル……あっ」
桃時「どうしたのよ?」
雨花「ちょっと待ってて!」
雨花は急いで廊下を駆けて行った。
雨花「……ということで」
「「紅緒ちゃんと海音ちゃんを連れてきました!」」
桃時「あぁ……そういうことね」
紅緒「あのどういう……?」
雨花「あのね。橙ちゃんも今絵のモデルを探してて、紅緒ちゃんたちも絵のモデル探してるでしょ?お互いモデルとしてし合うのはどうかな〜って。それならお互い授業としてやるんだからサボりにならないし!」
橙「良いですね!それ!」
海音「私も良いと想う」
紅緒「ありがとうございます!雨花さん!」
雨花「いいえ〜あはっ!」
橙と紅緒、海音は美術室に急いだ。
桃時「あんた……」
雨花「ん?なぁに?」
桃時「あんたって……頼りにならなそうなのに頼りになるのね」
雨花「そんなことないよ!わたしはいつだって他人の力を借りないと生きていけないよ」
桃時「そうなの?」
雨花「うん!…………まぁ」
「「だからこそ生きていたくないのかな」」
桃時「ん?何?」
雨花「何でもない〜じゃあ教室行こ!」
桃時「はっ!まずい!!ダッシュするわよ!!」
雨花「授業に参加させる人が廊下猛ダッシュして良いの?」
桃時「優先順位があるのよ!!」
雨花と桃時は何とか移動教室に間に合ったそう。
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