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#ハッピーエンド
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(ああ……この人は、こんな眼差しをずっと私に向けていてくれていたんだ)
亡き父親から向けられた眼差しによく似ているが、それより熱を帯びたレンブラントの視線を全身に受け、ベルはこれまで彼に向けて飄々と毒を吐いていた自分の鈍感さに呆れてしまう。
それと同時に、ずっとあやふやだった彼に向かう気持ちに気付いてしまった今、こみ上げてくる想いを抑え切れず、ベルの瞳から涙がポタリと零れ落ちる。
「どうした?ベル。あんたらしくもない」
弱り切った声を出しながら、レンブラントは親指の腹でベルの涙をぬぐった。
手袋越しに触れた彼の指先は少し震えていたが、表情はニヤリと意地悪く微笑んでいる。
決してベルをからかっているわけではない。今だから、この状況だから、敢えて軽口を叩いたのだ。本音とは裏腹に。
その意図を瞬時に理解したベルは、レンブラントと同じ表情を作った。
「もうすぐ終わるから、大人しくしとけ───……後は任せろ」
レンブラントは最後の台詞を、ベルに背を向けながら言った。ベルには見られたくない顔だから。
戦鬼の表情に変えたレンブラントは、撃たれた手をかばいながらのたうち回るケンラートの襟首を片手で掴むと、無理矢理立ち上がらせた。
「さあて、うちの護衛対象者になかなかのことをしてくれたな、ケンラート君。元軍人の君なら、それがどういうことかわかっているよな?」
レンブラントの口調は穏やかではあるが、聞く者が聞いたなら、彼がどれほど怒りを込めているのかわかる。
真っ正面から向き合っているケンラートなら、わかりたくなくても、理解せざるを得ない。
「……ひっ、や、やめ」
──カチャリ。
無抵抗を示すために両手を上げようとしたケンラートを制したのは、撃鉄の音だった。
「誰が命乞いをしろと言った? 俺は今、質問をしている。さっさと答えろ。軍人がせっかちな生き物だということは、あんただって知っているだろう? 備蓄の酒を横領して除籍処分された元軍人のケンラート君」
レンブラントは、銃口をケンラートの眉間に向けて静かに告げた。
対してベルは、パウェルの拘束を解きながら唖然とする。
(酒の横領で除籍処分って……ダッサ、ダサすぎる!)
ケンラートの過去を知って呆れかえるベルの向こうで、彼の妻であるミランダは世界中の不幸を背負った顔で「……嘘」と低く呟いた。
(いや待て、あんただって横領三昧してるじゃん)
ベルはミランダに向けて、軽蔑の視線を送る。それくらいの余裕が生まれたのだ。
すぐ後ろに、ラルクとロヴィー。それからマースとモーゼスの気配までも感じることができたから。
コメント
1件
えええええ!!ベルがついにレンブラントの想いに気づいたの!?😭💕「この人はこんな眼差しをずっと」って…もう胸がキュッとしすぎて読んでるこっちが泣きそうになったよ…!手袋越しに震える指先で涙拭くとか、レンブラント優しすぎるでしょ…!しかも最後の「後は任せろ」って背中向けて言うとこ、かっこよすぎて叫びそうになったわ!!🔥✨ 元軍人ケンラートのダサ過去暴露も面白すぎて笑ったし、ベルが余裕取り戻して周囲の気配感じるところ、頼もしい成長が沁みた…次の展開が待ちきれん!!