テラーノベル
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「やっぱり、何も来てない…」
楽屋に着いてスマホを見るが…
当然、目黒から連絡は来ていない
「おい目黒。明日は、クリスマスなんだぞ…」
周りに聞こえない様に、小さな声で呟いて
小さく一度、ため息を吐く…
そのまま目を閉じて、机に伏せると…
意外と疲れが溜まっていたのか
渡辺は、すぐにスヤスヤ眠ってしまった
「翔太君?」
目黒が渡辺の肩を揺するが、全く起きない
「はぁ…」
少し時間が出来て、せっかく会えると思って帰って来たのに
渡辺が眠っていては…話す事さえ出来やしない
しかし疲れているのに、無理矢理起こすのは憚られ…
見つめていると…目尻に何か光るモノが
ソレが涙と気付く前に
渡辺が小さく寝言を言い出した
「…ろ…。目黒…寂しいよ…」
側に居る自分でさえも…聞こえるか聞こえないかの小さな声に
ギュッと胸が締め付けられた
『ごめん…翔太君。我慢させていたんだね…』
目黒は、ギュッと両手を握って…下を向き
思い詰めた表情になった
「!」
そんな時…
徐に、渡辺の手に視線が向いて…
目黒は何かを思い付いて、辺りを探す
「これ、貰って良いですか?」
側に居た岩本に聞くと
「別に良いんじゃない?」
あっさり返されて、嬉しそうにソレを掴んだ
「………」
目黒の手には、赤いリボン…
ケーキの箱に付いていたのか、はたまた衣装の装飾なのか…
ソレを持って渡辺の側へ行き、何かゴソゴソやっている
『よし。完璧!///』
目黒は片手にリボンをギュッと持って
楽屋を、そそのまま…いそいそ出て行った
一方その頃、渡辺は…
「んっ…?今、誰か居た?」
目黒が触れたせいか、ようやく目を覚まして…伸びをする
『目黒の姿は…まだ無いな…』
先程まで、自分の側に居たとは気付かずに
そう寂しそうに俯いた
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