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言うの忘れてたんですけどamenityパロは前話で終わりです。
ごめんなさい🙇♀️
今日タイタニックがあるのでタイタニックパロです!
決して歴史的事実、映画を馬鹿にしているわけではございません。
1912年4月14日、午後十一時五十分。氷山への衝突からわずか十分。タイタニック号の船首はすでに冷たい大西洋の海水を浴び、不気味に傾き始めていた。船内が阿鼻叫喚の地獄絵図と化し、誰もが救命ボートがある後方甲板へ必死に逃げ惑う中、なぜか完全に流れに逆行して、沈みゆく最前線「船首の先端」へと突き進んでいる二人がいた。
渡辺「おい涼太!! お前まじで頭おかしいだろ! なんでみんなが逃げてんのに、わざわざ浸水が始まってる一番危険な特等席(船首)に向かって走ってんだよ!」
カチッとした1等客の高級な白いシルクシャツの襟元を大きく肌蹴させ、押し寄せる極寒の夜風にぶるぶる震えながら叫んでいるのは、大富豪の若きエリートお坊ちゃま、渡辺翔太だ。手すりを掴みながら、激しく傾く甲板をヒヤヒヤと登っていく。一歩足元を滑らせれば、眼下に広がるのは絶対零度の漆黒の海。文字通り命がけの限界状況である。しかし、その渡辺の手をガシッと力強く引き、前を歩く3等客の貧しい絵描き・宮舘涼太は、いつになく真剣な表情をしていた。ヨレヨレのシャツにサスペンダー姿だが、無駄のない男らしい足取りで、まっすぐに舳先(へさき)を目指している。
宮舘「翔太、しっかり掴まってろよ。……ここで、一番綺麗な景色を翔太に見せたいんだ。ほら、風を感じて」
渡辺「この大惨事の最中に何のノルマをこなそうとしてんだよ! 悔いしか残らねぇわバカ!!」
渡辺が猛烈にツッコミを入れる間にも、船体は「ギギギギ……」と凄まじい鉄の悲鳴を上げ、さらに前方に傾いていく。足元にはすでに波がバシャバシャと押し寄せ、冷たい海水が靴を濡らし始めていた。宮舘は渡辺を船首の一番細い手すりの先端へとエスコートすると、その背後にぴったりと寄り添った。そして、渡辺の細い腰を後ろから静かに引き寄せ、その大きな手で渡辺の両手を優しく取り、左右に大きく広げさせた。映画史に残る、あの伝説の船首の名シーンの構えだ。
渡辺「おい涼太!! 確かにあのポーズだけどさぁ! 映画と違って船がまじで沈みかけてるから、視界の先にあるのロマンチックな夕陽じゃなくて、完全な地獄の暗黒海なんだけど! 角度が急すぎて海に真っ逆さまに落ちるわ!」
渡辺が、宮舘の腕の中で至近距離のホールドに顔を真っ赤にしながら、恐怖で絶叫する。
宮舘「翔太、怖がらなくていいよ。俺が後ろでちゃんと支えてるから。……飛んでるみたいだろ?」
渡辺「飛んでるわけねぇだろ! リアルに滑落の一歩手前なんだよ! 涼太、顔がいつも通り真面目なのにやってることが完全な動く人間捕獲器(タイタニックの魔王)だからな!」
宮舘「いや、捕獲器じゃないから。……でも、船がどうなろうと、俺は翔太をこの腕から絶対に離さない。俺のこの気持ちの熱さ、ちゃんと伝わってる?」
渡辺「伝わってなくていいから早くボート行こう!? 涼太、こういう時だけサラッと男らしいこと言うのずるいからな! 離せ!!」
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雪月❄️
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渡辺が必死に抵抗した、その瞬間だった。「ガガガガガ!!!」と凄まじい爆発音が船底から響き、船体がさらに急角度で前方にガクンと傾いた。その衝撃で、手すりを掴んでいた二人の足元が完全に宙に浮き、身体が漆黒の海へと投げ出されそうになる。
渡辺「うわああああああ!! 死ぬ! 落ちるーーーっ!!」
渡辺の悲鳴が夜の海に響き渡る。舳先(へさき)から海面までの高さは数十メートル。落ちれば絶対零度の水温で即座に心臓が止まる、絶体絶命のヒヤヒヤする大ピンチ。しかし、宮舘の「翔太を絶対に守り抜く」という、内に秘めた男としての強い執着心は、ここからが本番だった。
宮舘は空中で渡辺の腰をさらに力強く腕の中に抱き締めると、驚異的な身体能力と体幹を駆使して、倒れゆく船首の手すりを足場に力強く跳躍した。ザッパーーーン!!! と二人のすぐ真下を巨大な波が渦巻き、船首が完全に海中へと没していく。その大波の飛沫を浴びながら、宮舘は男らしく渡辺を完璧にお姫様抱っこでホールドしたまま、傾く斜面をまるで重力を無視したかのように素早く、力強く駆け上がった。
渡辺「……っ、ハァ、ハァ……生き、生きてる……? かわしたからいいけど、一歩間違えたら大西洋の藻屑だったからな!」
渡辺が宮舘のヨレヨレのシャツをぎゅっと掴み、涙目で胸に顔を埋める。
宮舘「大丈夫だよ、翔太。怪我はない? ……前髪が冷たい水で少し濡れて、風邪ひきそうだな」
宮舘は少し息を切らしながらも、優しく、だけど男らしく渡辺を見つめ、自分のジャケットを渡辺の肩に優しくかけてあげた。
宮舘「ここまできたらもう安心だから。さあ、俺の腕の中で少し落ち着きなよ」
渡辺「落ち着けるか!! まだ船底に引っ張られてる最中だわ!!」
宮舘はそのまま渡辺をしっかりと抱き抱えたまま、パニックを極める甲板の群衆の隙間を的確な判断力で潜り抜け、まさに最後の一艇となる救命ボートへと滑り込んだ。ボートが冷たい海へと降ろされ、2人が間一髪で安全な距離まで遠ざかったその時、背後で巨大なタイタニック号が大きな轟音を立てて完全に海の中へと沈んでいった。歴史的大惨事の夜。しかし、星空が広がる静かな救命ボートの上では、宮舘の胸にコトと頭を預けた渡辺が
渡辺「……涼太、明日も俺の隣にしろよ」
宮舘「言われなくても、離れるつもりはないよ」
と、内に秘めた熱い愛で大西洋の冷たさすら忘れさせながら、ほどよくお気楽で甘い空気のまま、二人の愛おしい日常を迎えるのだった。
3000♡ありがとうございます!
コメント
1件
ああ、もう最高でした……! タイタニックの大惨事を背景にしながら、全然ピンチじゃない二人の距離感がたまらないですね。渡辺さんのツッコミの切れ味が鋭すぎて、笑いながら読んでました。「生き捕り器」と「動く人間捕獲器」の言い間違い、絶妙でしたよ。あの船首のシーン、映画史に残る名場面なのに、完全に涼太のロマンチックな暴走になってて、でも渡辺さんが最後に「明日も隣にしろよ」って言っちゃう甘さが、めちゃくちゃツボでした。3000♡おめでとうございます!