「ソフィさん!また、あなたですか‼︎本を借りるのは5冊まだですよ‼︎」
「すみません!あと、何年後かに返しますんで‼︎」
司書の人がすごい剣幕で追いかけてくる。それも仕方ない。ソフィは今、本を20冊ほどごっそり図書館から抜き出し、司書の人に何も言わず、勝手に本を持ち去っているからだ。いくら、資料が欲しかったってそれは流石に非常識だろう…
「うわっ!」
バチが当たり、頭から最大に転んでしまった。本が散らばる。まずい、追いつかれる…!
「大丈夫?」
何冊か本を拾い上げてくれた。白髪の髪に両サイドにリボンのついた赤いカチューシャをつけた15、16歳くらいの女の子だ。ソフィの本を見るなり、
「あっ!これ私が好きなやつだ〜!」
と可愛らしい高めの声で言う。
「でも、こんなに本を持って…どうするの?」
女の子は首をかしげる。
「ちょっと出かけに…」
曖昧な答えを出す。ふーん。と怪しげな返事が返ってきた。
「お出かけするならこんなに本持ってちゃ邪魔になっちゃうんじゃないかな?」
確かに。普通に考えてこんなにたくさん荷物を持ってたら、キツいんじゃないか?急に我に返ってしまった。
「それに、本だけじゃお出かけは難しいんじゃないかな?私の家はサイシヨ町の出口ギリギリにあるの!そこでちょっと身支度して行かない?手伝ってあげるよ!」
なんでそうなった?!っと思ったが、
「は、はぁ…」
断ることもできず、そのまま本を返して知らない女の子の家に行くことになってしまった…
1400年生きてても、女の子の家になんて行ったことないし、身支度なんてしたことないし、頭を抱えながら足元を見ながら女の子についていくのだった…
あとがき
凛胡🍎です。
今日は新しいキャラが出ましたね。もしかしたら、凛胡アートで見たことあるかもしれません。名前などは次の話で明かされます。楽しみにしていただけると嬉しいです😊
じゃあ👋
コメント
3件
😌👍
新キャラも可愛い!!ソフィちゃん1400年も何してたんだ…