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「ねぇ…銀河、キス…させてよ?」
「えっ…」
私のセリフに驚いたように口を開く銀河に、自らの唇を近づけるとやにわにキスを奪った。
「んっ…く!」
大きく見開いた紫の瞳を数回しばたいて、
「急になに、すんだよ…っ」
銀河が動揺をあらわに、口づけたばかりの唇をグッと拳で拭う。
「いいじゃない…キスぐらい、させてよ?」
あくまで強気に口にして、妖しい光を宿す銀河の瞳を、真正面から強気に捕らえる。
「なんだよ、理沙。おまえ、もうずいぶんと素直で可愛くなったとも思ったのに、まだそんなに気ぃ強いの、残してたのかよ……」
あまり見せない私の言動に、どこか困惑したようにも言う銀河に、
「あたりまえじゃない」
ここぞとばかりに言い返す。
「だって、気が強いのは、もともとの私の性格なんだもの。そう簡単に、全部なくなるわけなんか、ないでしょ?」
わざとごう慢そうにも続けると、
銀河が「ふぅ~ん…?」と、語尾を引き上げて、私の心の内を見透かすかのようにじっと目を合わせた。