※本作品とご本人様達は一切関係ありません。
※検索避けのため伏せ字を使用しています。ご理解、よろしくお願いします。
 
 ⚠️新人組(sypci)⚠️
人外パロ 有
 
 「 ci 」 『 syp 』
教祖は言った。
 
 教祖 「今月はお前だ。」
 
 「…は!?え、俺!?」
 
 ここは、発展都市から離れた田舎。
 
 この田舎には吸血鬼が住み着いていて、
 
 毎月、満月の日に
 
 生贄を捧げるという儀式があった。
 
 そのせいで村は常に過疎っている。
 
 じゃあ、なんでこんなに俺が驚いてるのって?
 
 贄に捧げられるのは大体
 
 中年のおっさんだった。
 
 教会に呼ばれていったら、
 
 宣告されたって感じ。
 
 俺まだ20もいってないでー?
 
 このくそ教祖目ついとんのか。
 
 「え、まじで俺ですか…?
 
 間違いとかじゃなくて…?」
 
 教祖 「間違いではない。
 
 3、40代の男性が減りすぎてな…。
 
 臨時ってことだ。」
 
 え、俺臨時で死ぬん?
 
 運ないってー…。
 
 教祖 「満月の日の前日、
 
 また教会に来てくれ。
 
 儀式を行う。」
 
 「えー…。」
 
 まじかぁ…逃げよう。
 
 うん、そうしよう。
 
 
 -満月の前日-
 
 「よし、こんなもんやろ。」
 
 逃走用の馬の用意と、
 
 荷造りを終え
 
 家を出ようとした時。
 
 ″ コンコン ″
 
 「ゲッ…」
 
 やば、これ家まで迎えに来るシステム?
 
 そんなん知らんってぇー…。
 
 「…!」
 
 窓、!窓あるやん。
 
 馬はもう無理だとして、
 
 窓から走ればええやん。
 
 あったまいー俺。
 
 そして俺は窓から逃走。
 
 一直線に
 
 隠れられる森に走っていく。
 
 教徒 「あ!逃げてるぞ!」
 
 早速見つかる。
 
 「俺贄なんてやりませーん!
 
 ばいばーい!」
 
 数分全力で走り、
 
 木の上へ。
 
 教徒 「何処いった!?探せ!!」
 
 「…笑 ここにおるのにー笑」
 
 教徒が散り、
 
 辺りに誰もいないことを確認して
 
 降りる。
 
 「よッ…。」
 
 ″ トッ ″
 
 「さーて、どっちに逃げようか…。
 
 夜やしなぁ…あんま行動は避けたいな…」
 
 ?? 「君、」
 
 「うわッ!?!?」
 
 突然後ろから声をかけられ
 
 後ろを振り返るとそこには
 
 1人の青年が立っていた。
 
 ?? 「誰かから逃げてるの?」
 
 「え…お前、誰やねん…。」
 
 ?? 「逃げてるんだったら
 
 この先に廃墟があるから
 
 そこで夜を過ごすと良い。」
 
 そう言って青年は
 
 不気味な森の奥を指さした。
 
 「は…? ちょ、どういう」
 
 俺が視線を戻した時、
 
 その青年はいなかった。
 
 「え、!?何処行った!? 」
 
 こわー…。
 
 …でも、野宿は嫌やし
 
 行ってみる価値はあるっちゃある。
 
 「いってみるかー…」
 
 そして俺は薄暗く不気味な森の
 
 奥深くへと足を運んだ。
 
 
 
 「ふぅー…だいぶ来たな…」
 
 教徒達はもう追ってきてはなさそうだった。
 
 「もうすぐか…??」
 
 辺りを見渡すが
 
 それらしきものは見当たらない。
 
 「あれーここら辺ちゃうんかな…。
 
 もっと正確に教えてくれたってええのに…。」
 
 右往左往していると
 
 人影が一瞬見えた。
 
 教徒かと思って身を隠すが
 
 挙動がゆっくりだ。
 
 目を凝らして見てみると
 
 斧を持ち、木を切っている
 
 木こりだった。
 
 「あ…なーんだ…
 
 びっくりさせんなよぉ…。
 
 あのー!すいません!」
 
 木こり 「おぉ、これはこれは。
 
 こんな所に若い男性とは珍しいですな。
 
 どうされましたか? 」
 
 「なんか、ここら辺に廃墟あるって
 
 聞いたんですけど…。
 
 ありますかね…?」
 
 木こり 「廃墟を尋ねるとは
 
 これまた珍しい。
 
 廃墟の場所、でしたっけ。
 
 貴方様の後ろにあるではないですか。」
 
 「…え?」
 
 老人が当たり前かのように
 
 指を指す方には
 
 確かにさっきはなかった
 
 廃墟があった。
 
 「え!?!?なんで!?
 
 さっきまでなかったのに…
 
 あ、ありがとうござ」
 
 「え」
 
 お礼を言うために振り返ったら
 
 いつまにか目の前から
 
 木こりのおじいさんがいなくなっていた。
 
 「えぇ〜…またかよぉ…
 
 さっきから多すぎだろ…」
 
 てかよくよく考えたら
 
 この時間におじいさんが森を
 
 歩いているのはおかしい。
 
 「…考えんのやめよ。」
 
 そろそろ本格的にホラーなので
 
 考えることをやめた。
 
 胸のドキドキを隠しきれずに
 
 廃墟へ向かう。
 
 ″ キィ… ″
 
 重く、錆びた扉を開ける。
 
 長年放置されているからなのか、
 
 目に見えないものがなにかいるのか
 
 どちらとも言えない冷気が
 
 一気に押し寄せてくる。
 
 「おじゃましまーす…」
 
 当然、返事は返ってこない。
 
 いや、返ってこなくてよかった。
 
 かばんからマッチを取り出し
 
 マッチ棒に火を付ける。
 
 「ひろ… 」
 
 それまで暗くて分からなかったが
 
 マッチ棒を燃やすと
 
 辺りが明るくなり
 
 廃墟の中がよく見える。
 
 元教会のような、
 
 お城のような雰囲気を出している。
 
 ″ カツ、カツ… ″
 
 寝れそうなところを探すために
 
 歩く俺の足音しか響かない。
 
 ″ コツ ″
 
 「…?? 」
 
 足に何かが当たり、
 
 反射的にそれを見る。
 
 「ヒッ…」
 
 それは、
 
 白骨化した人骨だった。
 
 それに気付くと同時に
 
 周りの様子を把握する。
 
 「…!?」
 
 広いはずの居間は
 
 白骨化した人骨がごろごろ転がっている。
 
 『あーあ、笑
 
 気付いちゃったぁ笑』
 
 「え…!?」
 
 どこからともなく聞こえてくる
 
 男の声。
 
 その正体は暗闇から出てくる。
 
 『初めてましてー。
 
 そして、いらっしゃい。』
 
 妙に色白で、
 
 目が光っている、気がする。
 
 「は、はじめまして…?
 
 ここって…廃墟じゃ、
 
 てか、この人骨たちって…」
 
 『人骨?あー、これのことか。 』
 
 そして男は人骨を拾い上げ
 まじまじと観察する。
 
 『困るよねーほんとに。
 
 死んだら臭いしさ?
 
 中々消えないから邪魔なんよなー。
 
 おいしくないしさ ?
 
 …君、美味しそうやな。 』
 
 ″ ゾクッ ″
 
 あかん、こいつ。
 
 絶対に関わっちゃいけない。
 
 俺の生存本能がそう忠告する。
 
 「ッ…お、おじゃましましたー!!」
 
 俺は玄関に向かって全力で走り、
 
 薄暗く不気味な森へ戻る。
 
 「なんなん、なんなんあいつッ…
 
 まじついてないってー…!!」
 
 村へ戻ってるのか、
 
 逆に進んでるのか、
 
 わからないけどとりあえず
 
 あいつから離れなきゃ…
 
 『意外と足はやいんやね、人間って。』
 
 「は!?!?」
 
 声が聞こえるが
 
 姿が見当たらない。
 
 気配を感じるのは、上…
 
 「と、飛んでる!?!?」
 
 『絶対翼のほうが楽なのに
 
 人間ってなんで足なんやろ…』
 
 意味わからん意味わからん。
 
 『てか逃げんなよー、生贄くん♡』
 
 「え、!?なんで…」
 
 『君、俺の食料なんやからさー
 
 黙って食われとけばいいのに。』
 
 「こわすぎ。」
 
 『じゃあこうしよう。
 
 この森を自由に使っていいから
 
 3分間逃げ切ったら生贄くんの勝ち。
 
 俺は生贄くんのこと食べません。
 
 でも、もし俺に捕まったら…
 
 ゲームオーバーやね♡』
 
 「…勝ち目ってあります?」
 
 『知らんがな。』
 
 「これってもし断ったら…」
 
 『今食べる。』
 
 「やります、やらせてください。」
 
 『よーし。じゃあ今から3分間な。
 
 30秒待ってあげるから逃げてな。
 
 1ー…2ー…3ー…』
 
 「え!?もう!?早いって…!」
 
 そして俺はまた走り始める。
 
 さっきから走り続けてるから
 
 体力がもうそろやばい…。
 
 てことは、無理に鬼ごっこよりは
 
 隠れるほうがええな…。
 
 でもあいつ飛ぶからなー…。
 
 洞窟…とかありやな。
 
 走ってる途中で見つけた
 
 いい感じの洞窟に身を潜める。
 
 「ハッ…ハッ…」
 
 口から漏れる息を押さえ、
 
 体感1分半。
 
 楽勝ちゃうか、これ。
 
 息も整い始め、
 
 外の様子を伺ってみる。
 
 ″ キョロキョロ ″
 
 いなさそうやな…。
 
 今のうちに外を出て、
 
 木陰に隠れながらやったら
 
 逃げ切れそうやな。
 
 そう思い、あたりを警戒しながら
 
 外へ出る。
 
 「なんや、おらんやん…。
 
 もう3分は経ってると思うし… 」
 
 でも油断は禁物なので警戒しながら
 
 森の中を歩く。
 
 「…!」
 
 さっきの木こりのおじさんや!
 
 助けてもらおう!
 
 「すいません!助けてください!
 
 なんか変なのがおって、」
 
 木こり 「おーそれは大変でしたな。
 
 …今、助けてあげますね。」
 
 「ぁ」
 
 木こりだと思ってたおじさんは
 
 みるみるさっきの奴に変わっていき
 
 不気味な笑顔でこちらを見てくる。
 
 『吸血鬼はね、
 
 色んな姿に化けれるんやで。
 
 今でちょうど3分。
 
 俺の勝ちやね、生贄くん♡』
 
 奴の不気味な笑顔を最後に、
 
 視界が暗転していった。
 
 
 
 
 「ッ…」
 
 頬の冷たい感触と
 
 嗅いだことがないような匂いで
 
 目を覚ます。
 
 『おはよ。生贄くん。』
 
 「…ciや。てかここどこ…。」
 
 『人間って名前ほんまにあるんや。
 
 あんま聞いたことなかったなぁ、
 
 そういえば。
 
 あ、ここがどこかって?
 
 ここはね俺の家。
 
 かれこれ100年くらいは
 
 ここに住んどるかな。』
 
 「100年!?
 
 え、お前今何歳なん。」
 
 『んー、120とか?
 
 もうわからんわ。 』
 「てか、お前って…吸血鬼?」
 『あ、はい。
 
 吸血鬼のsypといいます。
 
 ci、美味しそうやから
 
 しばらくここにいてもらうね。
 
 人間の寿命ってどのくらいやったっけ。
 
 200…?100、?くらい?
 
 とりあえず、そんぐらい。』
 
 「え。し、死ぬまでってこと…? 」
 『うん。だって君生贄でしょ?
 あのくそ人間、
 毎月味悪いのよこしやがってよ。
 でも、やっと美味しそうなの来てくれたから
 ずっといてもらわなきゃ困るやん。』
 
 「い、やや…」
 
 『痛い?のは俺は分からへんけど
 我慢してな♡』
 ″ ガブッ ″
 sypは口を大きく開け、
 
 俺の首筋に噛みついた。
 
 「い”ッ…!?!?」
 
 歯が奥深くまで刺さり、
 
 耐え難い激痛が走る。
 
 「や”ッ、めて…」
 
 ″ チゥゥゥ ″
 
 ドクドクと体から
 
 血液が吸い上げられる感覚。
 
 怖くて振りほどこうとしても
 
 力が強く俺は無力だった。
 
 「ねぇ”ッ、しんじゃッ、ぅ”…」
 
 『…♪』
 
 俺がただただ痛みに耐え
 
 血を吸われるだけの時間が
 
 数分、続く。
 
 『…プハッ、やっぱ俺の予想通り
 めっちゃおいしいでci♡ 』
 「ハァ…ハァ…」
 上手く物事を考えれない。
 
 頭がふわふわする。
 
 でも、逃げなきゃ…。
 
 これが続くなら、ほんまに死んじゃう…。
 
 ″ フラ… ″
 
 『?何処行くん。』
 
 「ハァ…ハァ…」
 
 『まだ逃げようとしてる?
 
 無駄やぞ。この廃墟ならどこでも
 
 見つけられるんやから。 』
 sypの言葉なんて気にせず
 
 フラフラとした足取りで
 
 玄関の方へ向かう。
 
 余裕をぶっこいているsypは
 
 追いかけもしなかった。
 
 「ハァ…ハァ…もうちょっと…」
 
 ドアに手をかけようとした瞬間、
 
 『だからどこ行こうとしてるん。
 
 無駄やって。お前は一生俺のご飯なの♡』
 
 そう言ったsypの言葉を最後に
 
 再度視界が暗転していき、
 
 俺の意識は暗闇へと
 
 飲まれていった。
人外パロからしか得られない栄養素がある…😇
間地出はてなさん、リクエストありがとうございました!
さて、今回でリクエスト全部書き終わりましたので
リクエストしたことがある人でも、
初めての方でもリクエスト受付中です!
リクエスト、お待ちしております🙂↕️
『 ハ レ ー 彗 星 が 近 づ く 日 に _ 。 』⇨連載中
コメント
8件
惚れました
人外パロでしか得られない栄養素まじ分かりみ深です😇🙏
他の人外パロとはまた違う良さがある…😭✨ shpくんの人間を全く知らない感じがほんとに好きです🫶🏻 ciさんの絶対に食べられたくなくても運命が許さない感じもすこです🫶🏻💗