第2章「仄暗い願い」その11
安藤健が倒れ、脚本の修正を申し出た――その翌日、練習場。
修介は宣言通り直しを終わらせて、メンバーたちに無事脚本を手渡すことができた。
新しい脚本を手に、メンバーたちは黙々(もくもく)と読み進めている。
「……」
そんな中、修介はビクビクしていた。
この修正で、効率よく稽古を進められるようになった、はずだ。
でもそう思っているのは自分だけかもしれない――そんな不安を胸に、数分。
「僕はこれ、いいと思う」
「っ!」
香島の第一声に、修介の表情がパッと明るくなった。
「『正義感の強い男』の言葉が……ちょっとキツくなってるのが気になるけど」
「ただカッコイイ人がまっすぐなだけだと、普通に受け入れちゃう気がしたからさ。少し
辛辣(しんらつ)なほうが、意思疎通(いしそつう)できない感じが出やすいと思って、ちょっと感じを変えたんだ」
「ああ、***************
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