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ぽっぴあ
長尾○○×長尾謙杜
?「○○様ぁぁ〜!!!!」
ドタドタ
4限目が終わるとすぐに聞こえる私を呼ぶ声。
ガラガラ
「はぁ、、来た、」
教室のドアを勢いよく開け、私の席に一直線に来る男子。その名も、長尾謙杜。そのルックスや、人懐っこさで学校の人気者。ファンクラブもあるほど。
謙「いっっしょーー(一生)のお願い!!!」
「はいはい、どうしました?」
何となく分かってるけど一応ね。だってこの流れ、かれこれ3回目。
謙「勉強教えてください!!」
「無理」
謙「何で!!一生のお願い!!」
「この前の中間テストでも言ってたよ、それ」
謙「うぐっ、、」
「長尾謙杜くんには何回一生があるのかな?」
謙「○○ちゃんそれは酷いってぇー!!」
謙「でもほんまに今回は赤点回避せなあかんのよ!」
「今回“も”でしょ。」
謙「お願い!同じ苗字のよしみで!!」
そう、彼とは苗字が同じ。1年の時に同じクラスで、席が前後ということもあり、仲良くなった。2年になってからは、クラスが離れて、話さなくなると思いきや、テスト週間の少し前には、さっきのように突撃してくるようになった。
「うーん、、」
謙「○○様お願いっ!!このとおり!!」
そう言って手を顔の前で合わせて必死にお願いされる。
「私じゃなくても頭いい人他にいるでしょ?」
「そっちのクラスの笹山さんとか」
謙「えー、、いや、○○ちゃ、、○○様の方がいいのです。」
「あの、、その話し方やめてもらえる?」
謙「あ、うん。」
謙「いや、ほんまに。○○ちゃんの教え方、すごく分かりやすいし。何より、、」
そこで区切って、顔を耳元に近づけてくる。
謙「○○ちゃんより頭いい人この学年おらんて。」
「え、」
謙「俺知ってるんやで、○○ちゃんが学年1位ってこと。」
うちの学校は成績が貼り出されるわけでもない。ましてや、自分の成績など、友達にも話したことないのに、何で知ってるの、??
謙「あ、何で知ってんのー?って顔や。」
「え、あ、」
謙「知りたい?知りたかったら勉強教えて?」
「…卑怯すぎませんか」
謙「卑怯でも何でもいいですー。」
謙「で?教えてくれる?○○先生?」
結局、私が折れるしかないんだよなぁ、、
「分かった。」
謙「よっしゃ〜。ありがとう!ちゃんとお礼するから!」
謙「今日の放課後とかいける?」
「6時に家にいなきゃいけないから、それまでなら。」
謙「分かった!じゃあ放課後迎えくるわ!」
春「○○!長尾くんに何て言われたの?」
「何が?」
彩「何か囁かれてたでしょ!」
「あぁ、、いや、別に特には。」
春「もうキャーってなったよね!」
彩「お似合いすぎたよ!!」
2人で盛り上がって置いてきぼりの私。
春「あ、そういえば、○○、気を付けてね」
「何を?」
春「1年生たちが、、長尾くんファンね。○○のこと敵視してるって。」
「はぁ??いや、何で??」
春「何か、長尾くん、好きな子がいるからって告白断ったらしくて。それが○○じゃないかって。」
「そんなわけないでしょ、、」
どこをどう見たら、、まぁ、仲良さそうに見えるかもしれないけれども。。
彩「確かに長尾くん、○○だけ下の名前で呼んでるし!」
「いや、苗字同じだからでしょ?変なこじつけやめてよ」
春「いや!でも!ね!」
また2人で盛り上がりだした。。もう放っておこ。。
キーンコーンカーンコーン
ドタドタ
本日2度目のあの足音。
謙「○○ちゃん!!!いた、、よかった、、」
「そんな焦んなくても。。w」
謙「いやいや、一学期中間の時、速攻で帰ってましたよね??」
「う、、」
謙「てことで、教えてくださーい」
肩に腕をまわされてがっちりホールド。ふわっと香るシャンプーの匂い。ドキドキと心臓が音を立てる。
「あの、そんなことしなくても帰んないから離してよ」
さすがの長尾謙杜でも、自分の人気を分かってるのか、私の言葉を素直に聞いて、離してくれる。
謙「で、ここなんだけど。」
「あー、ここは、thatが抜けてて、」
謙「thatが抜けてて?印刷ミスってこと?」
「いや、違う、」
「長尾謙杜さん?これこの前も教えましたよね??」
謙「あれ、そーだっけー、??」
「そうですよー」
謙「すみません。テスト終わって全て忘れました」
「はぁ、、」
謙「もっかい教えてください!!」
「はいはい」
謙「そろそろ帰らなあかんのちゃう?」
「あ、ほんとだ。」
謙「送ってく。」
「ありがとう。」
謙「あ、そういえばさ、何で頭いいってこと隠してんの?」
「え?あー、ガリ勉って思われたくないじゃん」
謙「いや、、思われへんやろ」
「いやいや。線を引かれるんだよ。あの子は頭良いから私達とは違うって。」
謙「…ふーん。。」
長尾謙杜に勉強を教え始めて3日が経った。
謙「○○ちゃん行こー」
「あ、ごめん、先行ってて」
謙「分かった〜」
彩「今日は一緒に行かないの?」
「いや、呼び出しされてて」
春「この前も呼び出されてなかった?」
彩「川崎先生人使い荒いなぁ、、」
「いや、、今日は先生じゃなくて、」
彩「え?」
春「もしかして、、男!?」
「…まぁ、、」
彩「きゃー!久しぶりだ、○○のそういう浮ついた話!」
「いや、浮ついてないし」
春「誰!?」
「隣のクラスの青林くん?って子。」
彩「あ〜、青林ね」
「知ってる?」
彩「顔はまぁまぁね。正統派って感じ。」
春「あー!王子様みたいって言われてた?」
彩「そうそう。」
「へぇー、あ、もう行かなきゃ。」
彩「行ってらっしゃい〜」
春「頑張ってね〜」
青「あなたに一目惚れしました。僕と付き合ってください。」
「ありがとう。でもごめんなさい。」
青「…理由、聞いてもいいかな、」
「凄く嬉しいんだけど、、あなたのことよく知らないし。。」
青「じゃあお試しで付き合ってみない?」
「えっ、いや、それはちょっと、、」
青「僕じゃ不満だったかな、」
しゅんっと効果音が聞こえてきそうな顔をする青城くん。子犬系男子ってこういう人のことを言うんだろうなぁ、、
「いや、不満じゃないけど、」
青「じゃあお試し、!」
「いや、だからそれは、」
青「えっ、、さっき不満じゃないって。。」
うーん、、しゅんって顔で言われたら強く言えないよ、
「えっと、、」
?「ごめーん。その子、俺のやから手出さんといてもらえるー?」
突然聞こえる声。後ろを振り向くとよく知った顔。
謙「ごめんな?でもこういうのって早い者勝ちやん?」
青「そっか。。ごめんね、聞いてくれてありがとう。」
「えっ、ううん、こちらこそありがとう。」
「長尾謙杜、ありがとう、」
謙「いいえ〜。好きな子助けるのは当たり前やから。」
「えっ?」
謙「ん?」
「…、ん?」
謙「今日は化学!!教えてくださいっ!」
「あ、うん、、」
え、さらっと爆弾落とさなかった?この人。でも本人は至って普通。聞き間違いかな。。
🛏
「いやいやいやいや、、え、言ったよね、好きって、うん、聞き間違いじゃない。。はず。」
夜中、布団の中で空き教室で言われたことを思い返す。
「あぁ、、友達としてか。そりゃそうだよね。あの学校のアイドルの長尾謙杜だもん。」
チクリと痛む胸に気が付かないフリをして目をつぶった。
「今日は何するの?」
謙「…え?」
「なに?」
謙「いや、その、何か変化とかないん?」
「変化?」
何を言ってるんだ??
謙「え、いや、、昨日、結構大事なこと言ったんやけど」
「え?」
謙「え、マジか」
謙「あー、、、もう、ええわ、1回しか言わんからよく聞いて」
「うん?」
謙「長尾○○ちゃん。初めて会った時から好きです。付き合ってほしい。」
「…え?」
大事なこと、、昨日の好き発言??
「え、だってあの好きは友達としてじゃ、」
謙「あー、そゆこと?w違う。恋愛の方な。」
「え、あ、、」
謙「意識されてなかったみたいやから、ドキっとさせて意識してもらおと思ったんやけど」
謙「あー!もう!○○ちゃんのせいで計画パーやん!」
耳まで真っ赤にして頭を抱える長尾謙杜。
「かわい、」
謙「それで?返事は!」
すねたような顔で見上げてくる。
「え?あ、」
あ、そっか、返事、
「私も、好き、」
謙「ほんま!?」
「うん」
謙「え、待ってめっちゃ嬉しい、え、マジか」
「長尾謙杜はさ、」
謙「○○ちゃん。ノンノン」
人差し指を立ててチッチッチと揺らす。
謙「もう彼氏なんだから、フルネームじゃなくて下の名前で呼んでよ」
謙「ていうか何でフルネームなん?」
「苗字は同じだし、下の名前は抵抗あるし」
謙「そうやったん?俺めちゃくちゃ○○ちゃん呼びやったけど。w」
「まぁそうだね」
謙「はい、呼んでみて?」
「やだ」
謙「えぇ!」
「はい、ここの問題解いて。」
謙「ちょ、現実に戻さんくてええやんかー、」
「ここまで頑張ったら謙杜くんにご褒美があります!」
謙「えっ、名前、!」
「はい、頑張れ〜」
謙「待って、それはずるい、、頑張るしかないやん、」
コメント
2件
わー!🥹🫶🏻 さいこーですっ!😽🙌🏻